暁 〜小説投稿サイト〜
少年少女の戦極時代
第3話 結成! リトルスターマイン
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のまに……」

 見通しが甘い部分も目に付く。だがヘキサの心臓のビートは強くなるばかりで鳴り止まない。

「――やりたい」

 ヘキサは顔を上げて、最高の友達5人を見渡して。

「どんなステージでも、どんな条件でもいい。わたし、みんなでビートライダーズ、やりたいっ」

 一拍の間。そして、咲たちはぱああっと顔を輝かせ、文字通り跳び上がって快哉を上げた。ナッツやトモなどヘキサに抱きついた。

「よかった。これでヘキサがイヤって言ったらどうしようかって」
「咲……ほんとに、わたしなんかのために……いいの?」
「ヘキサのためだから、できるんだよ。あたしも、みんなもね」

 前に上の兄に言われたことがある。ダンススクールの生徒――咲たちはしょせん世界が違う人間だと。
 でも、ヘキサはそうは思わない。同じ世界にいるから、こうしてヘキサのために悩んで、考えて、実行してくれたのだ。今回は特にしみじみと思った。いつか兄にもこの胸の想いを伝えたい。

 思っていると、トレーナーの刺繍が目に入った。六角形(ヘキサグラム)の中に流れ星。「リトルスターマイン」はチーム名だと最初に言った。

「あ、それね、あたしがぬったんだよ」
小さな(リトル・)連続花火(スターマイン)?」
「そう。あたしたちにぴったりでしょ?」

 ヘキサは咲と指を絡め手を繋ぎ合った。

「ありがとう――咲」
「あたしこそ。受け取ってくれてありがと、ヘキサ」
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