海は青いし、大きいな
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端正な顔立ちと品の良さそうな立ち振る舞い、小奇麗に整った銀髪からも、神条家の血縁者だと分かる。
スタイルも良く、割れた腹筋を惜しみもなく前の開けたアロハシャツで出している。
下に着ている水着からもスラッとした長い脚が更にこの男を際立たせる。
「・・・・・(ギンッ)」
宏助が殺気を出す中、明の様子はすこしおかしい。
「・・・こんにちは」
「・・・・?」
顔が異常に暗い。無理やりの作り笑顔が浮かんでいる。麗と真も表情が硬い。
「明さんも泳ぎに来たの?」
「・・ええ、まぁ」
何故だ、何故。この男は明に馴れ馴れしく声をかける。何故明がこんなにもぎこちない。
「ああ、そう。ところで、明さん」
「何ですか・・・?」
「今回の集会で僕たちの結婚式をやるかもしれないってさ」
「「「「・・・・・!!!」」」」
一同が驚愕する。宏助も頭に電撃が落ちたようなショックを受ける。
「そんなに驚くこともないだろう。僕は君の許婚なんだよ。当然じゃないか」
許婚・・?ナニを言っているこの男は・・・?」
「結婚式・・・楽しみにしているよ」チュッ
「・・・・・!」
「じゃあね〜!」
男は自然に、そうごく自然に、それが当たり前であるかのように、明の頬に自分の唇を乗せて、去っていく。
「「「「・・・・・・・」」」」
左手を振るその男の後ろ姿に、一同はただ見送るしかなかった。
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