第十六話 廃校鬼ごっこ
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い染みが見える。するとまた、
ピチャ。
と、今度はシンの右頬に落ちた。その時、ガタガタガタ!とグレイの背後で音がした。
ル「ひぃぃぃっ!」
私は驚いてその場で飛び上がる。グレイは驚いて振り返ると、倒れていた椅子や机がガタガタガタと小刻みに震えだし、誰も触ってもいないのに、独りでに立ち上がった。
シ「そ、そういえばよぉ・・・こ、ここ、自殺した生徒が、め、めちゃくちゃ・・いる、んだよ、なぁ・・・?」
グ「あ・・あぁ・・・」
シ「こ、これは、あくまでも俺の推測、だけどよ・・・・そ、その自殺した、生徒達が、カーテンを動かしたり・・椅子や、机を・・・立たせたり、してるんじゃ、ねぇか・・・?」
シンの額を冷や汗とさっき垂れてきた『血』が流れ落ちる。
ル「じゃ、じゃあ・・その『血』・・・じ、自殺した生徒の、『血』なんじゃ・・・!」
私は頭に浮かんだ事を恐る恐る口に出してみた。すると、折れたり欠けて床に散らばっていた白いチョークが空中で一本の白い新品のチョークに戻った。私達三人は言葉を失った。
が、私達三人は、更に言葉を失う状況を目の当たりにした。
誰も握っていないのに、誰も使っていないのに、白い新品のチョークが少し薄汚れている大きな黒板に独りでに文字を書き始めた。教室内は薄暗いけど、なぜか白い新品のチョークで書かれた文字ははっきりと見えた。黒板には、
『そのとおり』
と書かれた。
グ「さっき、ルーシィが言った事が、事実って事か・・・?」
シ「お・・俺達は、『悪い夢』でも、見てるのか・・・?」
それが本当だったらすっごく嬉しい!試しに私は自分の右頬を引っ張ってみた。・・・痛いっ!強く引っ張りすぎちゃったかな?でも、私は確信した。・・・これは『悪い夢』なんかじゃない!!正真正銘の、『現実』だって事を・・・すると、床に落ちていたボロボロの黒板消しが独りでに動き出し、さっき書いた『そのとおり』とゆう文字を消した。するとまた、チョークが独りでに動いて黒板に文字を書き始めた。黒板には、
『僕達は幽霊』
と書かれた。書き終わったのと同時に、白いチョークを握っている人物がスゥーと現れた。黒髪に黒い瞳、白いTシャツに白い短パン姿の男の子。でも、男の子の足は、透けていた・・・
グ「うぉわぁっ!!」
シ「んなっ!?」
ル「ひぃぃぃぃぃっ!!」
いつの間にか、私達三人は少年少女の幽霊に取り囲まれていた。椅子に座っている子、箒を持っている子、本を読んでいる子、喧嘩をしている子。普通に見たら、極普通の教室にいる生徒だけど、ここはすでに廃校で、目の前にいるのは幽霊。すると、黒板に文字を書いていた男の子が、また黒板消しでさっき書いた『僕達は幽霊』とゆう
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