第19話 ドイツ帝国第1皇子 イオリ・クサナギ後編
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アも自分が教えると言っていたのだが彼女はいろいろと忙しく時間がなかった為渋々娘のセシリアに頼んだそうだ。
実年齢なら俺の方が年上なのだが、俺の精神年齢や見た目は18歳なので、23歳のセシリアは綺麗な年上の頼りになるお姉さんなのだ。
だから明日で別れるのはかなり寂しい。
「じゃあ護衛騎士はそこの弱そうなやつか?」
イオリは俺を指差し失礼なことを言いやがった。
「あはははははは」
「クスッ」
2人の魔人は笑ってやがる。
セシリアも苦笑しつつ
「はい、この方がアリス姫の護衛騎士をされます、キラ・イチジョウ大尉です」
弱そうなを訂正してくれないのか、セシリア
「キラ・イチジョウだと」
「はい、私たちの父、母と共に戦った英雄キラ様です」
イオリとイオリに付き添っていた騎士、ついでにウェイトレスがボーゼンとしている。
「キラ・イチジョウだ。よろしく、遼の息子」
「……」
弱そうなと言ったことは聞かなかったことにしよう。
俺も大人だし。
俺は手を差し出し握手を求めたのだが
「ロイ、他の店に行くぞ」
「ハッ」
「アリス、今度一緒に食事でもしよう」
アリスに優しい言葉をかけ、イオリ達はそのまま店から出て行った。
握手を求めた俺のこの右手は無視ですか。
「大尉、イオリ様にもいろいろありまして多分大尉のことをあまりよく思っていないのかもしれません」
あの態度を見れば俺い対してなにかあるんだろう。
「ん、まあこれから一緒の学園で学ぶわけだし、そのうちなんとかなるだろう」
遼の息子なんだから仲良くしたいんだが、今度会った時にでも聞くか。
「さて、そろそろ俺たちも行くか」
ウェイトレスにサインを求められたが、丁重にお断りをし店を出た。
その後、レストランでの一件を忘れたかのようにアリスは楽しみながら街を観光した。
日が沈む頃には、疲れ果てたアリスを背負いながら屋敷に向かった。
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