暁 〜小説投稿サイト〜
IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第236話】
[1/2]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
――ヒルトの部屋――


 部屋に入るや、美冬は勢いよく俺のベッドに腰掛け、身体が少し弾んだ。


「おいおい、美冬スカート何だからもっと恥じらいを持てよ……」

「へへっ、お兄ちゃんのえっち〜」


 悪びれもせずに悪戯っぽく笑う美冬に、やれやれと思いつつも――。


「どうだ? 二人が思ったような部屋じゃ無いかもしれないが――」

「い、いいえ! ……やっぱり、感動しますわ……。 ここがヒルトさんの……」


 珍しいのか、色々な箇所をキョロキョロと見渡すセシリア。


「……僕、こういう部屋好きだよ? ……えへへ、それに……僕の想像以上に部屋が大きいね?」


 シャルの指摘通り、確かに普通の男子よりは広いかもしれない。

 何せダブルベッドと机にタンス、テレビや本棚を置いていても充分行き交う事が出来るぐらい広い。


「……私の部屋よりも少し広いもんね? 因みに、そこの窓から見える家が私の家で、その窓の向こうが私の部屋だよ」


 そう説明する未来は、俺の机に備わった椅子に腰掛け、足を組んだ。


「……本当にお隣同士なのですわね」

「……未来が羨ましいな……僕」


 若干表情に曇りが見える二人。


「……未来とは昔から幼なじみだしな。 まああんまり暗くなるなって、ほら、二人ともベッドに腰掛けなよ? 俺は床に座るかな――」


 そう言ってる途中で、室内に携帯の音が鳴り響いた――。

 皆が一様に携帯を取り出すと――。


「……俺の携帯だ。 悪い」


 鳴っていたのは俺の携帯で、確認するとラウラからの電話だった。


「はいはーい、どうした?」

『む……ひ、ヒルト……だな?』

「おぅ。 どうした?」


 電話の向こう側のラウラの声に覇気が無く、何と無く途方に暮れた様な声色に聞こえた。

 電話の相手が気になるのか、皆が一様に俺を見ているので机にあるボールペンで紙に『電話相手はラウラ』と書くと、一様にホッとしたように一息ついた。

 ――誰だと思ったんだろう?


『……ヒルトの家に向かっているのだが……その……』

「ん? 俺んちにか? ……場所がわからないのか?」

『……ぅむ。 ナビの指示通りに来た筈なのだが……』


 ……もしかして、道に迷ったのだろうか?


「ん、なら迎えに行こうか? 何か目印あるか?」

『す、すまないがお願い出来るか? ……目印というか、近くに河川敷があって橋の上に――』

「ん。 なら案外近くだな。 ……じゃあ迎えに行くからそこで待機で」

『わ、わかった……。 ……すまない、手間をかける……』


 迷惑をかけたのが負い
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ