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ネギまとガンツと俺
第22話「南の島」
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目が合い、気まずそうに俯いてしまった。

 タケルとしては意味がわからず、隣で心配そうな顔をしている刹那に声をかけた。

「どうしたんだ?」
「実は、ネギ先生とアスナさんが今喧嘩してるんですよ」
「……なるほど」

 ――道理でネギに元気がなかったわけだ。

 ヒソヒソと話す二人をよそに、アスナを説得しようと木乃香がしつこく話しかけている。

「なー、アスナ?」
「もう、放っておいてってば」

 拗ねたように歩き出す彼女に、慌てて木乃香がついていく。当然、その後ろをタケルと刹那も一緒になってついていく。

「……」
「……」

 4人を、沈黙が包み込んでいた。

 耳に届くのは砂を踏みしめる心地の良い乾いた音と、海が引いては寄せる波の打つ音のみ。

「……」
「……はぁ」

 いつまでも終わらない沈黙に、最初にため息をついたのはタケルだった。

 自然を感じるのは好きな彼だが、それは独りでいる時の話だ。こんな微妙な空気が出来てしまっている場では自然を楽しむことなどできそうになかった。

「……神楽坂さん?」
「あ、はい?」

 彼から話しかけるなど、彼女達からすれば結構に珍しいことなので、3人とも驚いた顔をしている。

「……本当はもう怒ってないんじゃないか?」

 先ほどから、思っていたことだ。

 喧嘩しているという割には目に力がない。どちらかといえば迷っているような目をしている。喧嘩による苛立ちというより、仲直りしづらいという困惑の感情のほうが大きいのだろう。

「……っ」

 案の定、アスナは戸惑いの顔をみせ「はい」と呟いた。

「えー!?」
「そ、そうなんですか! アスナさん」

 木乃香と刹那が声を驚きで声をあげた。

「……う、うん……まぁ」

 ずっと言い出せなかった気まずさからか、照れくさそうに言うアスナ。

「素直になれないっていうか、意地を張っちゃうっていうか」

 どんどん声が小さくなっていく。

「自分でそれを認識してるなら問題ない。自分のタイミングで……二人っきりになったときにでも声をかけてみればいい」
「……はい」

 タケルの言葉に、ホッとしたように頷く。それを見ていた木乃香が感心したように刹那に話しかけた。

「先輩って……大人やなぁ」

 その言葉に、刹那もフッと笑みを浮かべて「そうですね」と返す。

「……」
「……」

 またもや沈黙が流れようとしたとき「アスナさん、アスナさーん」

 雪広あやかが騒々しくも走ってやってきた。

「たた大変ですわネギ先生が深みで足を取られて……溺れてっ!!」
「「「ええ!?」」」

 驚きの声をあげる時間ももったいないといわんばかり
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