焦がれる夏
弐拾捌 最弱世代
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は敬太の胸板に当たり、目の前に落ちる。
「セカンド!」
すぐさま目の前のボールを拾い、二塁ベース上の健介に送球。一塁ランナーの東雲が滑り込むが、それより早く健介が敬太の送球を掴む。
「アウト!」
二塁塁審の手が上がると同時に、健介は一塁へと踏ん張って送球した。
打者走者の分田は、足は遅い。
余裕を持ってファーストの多摩へと送球が到達し、5-4-3の併殺が完成する。
「よしっ!」
「ナイストップッスよ浅利先輩!」
敬太とショートの青葉がグラブタッチを交わし、喜び合いながらベンチへと帰る。
分田を討ち取った真司は、ホッと胸を撫で下ろしていた。
(大丈夫だ…僕の球が全く通用しない訳じゃない。よしんば良い当たりをされても…守備のみんながアウトにしてくれれば、僕らの勝ちなんだ)
4点を貰って、少し固くなった初回の守りが終わった。一点は返されたが、しかし最小失点で何とか切り抜けた。真司に、少しだけ自信が戻った。
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「もう少し、攻めておきたかったですね」
是礼ベンチでは、真矢が一点に終わった初回の攻撃を残念がっていた。
「いや、十分だ。初回から順調だよ。」
真矢とは対照に、冬月は不敵な笑みを浮かべている。老将の目が爛々と光っていた。
一回の攻防を終えて、4-1、ネルフ学園のリード。
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