第6話:ハイジャック事件−6
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今度はスバルがあわててティアナの背中に向かって声をかける。
「ちょ、ちょっと待ってよ。 バイクで送ってくれるんじゃないの?」
「何言ってんの。 2日酔いでバイクを運転するわけにいかないでしょうが。
いいからあんたもさっさと準備しなさいよ」
そう言ってティアナは下着も脱ぎ捨て素っ裸になり、クローゼットの中にある
チェストから下着を取り出す。
一方、その姿を見ていたスバルは再びニヤッと笑うと、足音を立てないように
忍び足で着替えをしようとしているティアナの背後に迫る。
(にししし・・・)
そしてスバルはティアナの胸に手を伸ばす。
「きゃっ!!」
スバルに胸をわしづかみにされ、ティアナは甲高い悲鳴を上げる。
「あれ? ティア、またおっぱい大きくなった?」
ティアナの豊かな胸をふにふにと揉みながら、スバルはティアナに尋ねる。
「ちょ、やめ・・・あぅっ」
スバルの指がティアナの乳首に触れ、ティアナは一際大きな声を上げる。
「いいかげんに・・・」
抑えた声で言うティアナの肩が小刻みに震える。
「しろっ!!」
ティアナは鋭い目をして振り返ると、スバルの脳天に向けてその手を振り下ろした。
20分後、制服に着替えた2人はティアナの家を出て、近くの駅から電車に乗る。
途中、乗換駅でスバルと別れ、ティアナは港湾地区へと向かう。
隊舎の最寄り駅で電車を降りると、改札を抜けて階段を上がり地上へ出る。
海風にティアナの明るい茶色の髪がなびく。
ティアナは肌寒さに肩を震わせると、隊舎に向けて歩き出した。
ティアナが電車を降りた駅から隊舎までは徒歩15分の道のりである。
パンプスの踵を鳴らしてティアナは足早に歩く。
大きな道を渡るために信号待ちをしていると、目の前に止まった車の窓があく。
「ティアナ!」
声のした方をティアナが見ると、黒いスポーツカーの運転席からゲオルグが
手を振っていた。
「あ、おはようございます」
「今日はバイクじゃないのか?」
「はい。 昨日ちょっと飲みすぎちゃって・・・」
バツの悪そうな顔をしたティアナがそう言うと、ゲオルグは驚いたように
目を少し見開く。
「珍しいな、お前が飲みすぎるなんて・・・。 まあ、いいか。
せっかくだから乗っていくか?」
ゲオルグのその言葉に今度はティアナが驚く。
「えっ、いいんですか?」
「構わないよ。 早く乗りな」
ティアナはゲオルグの車の助手席側のドアを開けて乗り込む。
「失礼します」
ティアナが助手席に座りシートベルトをした直後、ゲオルグは車を発進させる。
ティアナはそっとゲオルグの横顔を覗き
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