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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第四十八話
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ら聞いた話だけど彼女…メリアはディセンダーとしては珍しい部類らしい。
というのも、ニアタが今まで別の世界で見て来たディセンダー達の多くは…見るもの全てが珍しく、興味を持って見ているらしい。
ただメリアは少し違い、自分が本当に興味を持った物以外は全て平等に見ているのだ。
悪く言えば…彼女は自分が本当に興味を持った物以外、全てに『無関心』なのだ。


そんな彼女がどうして、今急にレディアントに興味を持ったのか僕は気になった。


そんな僕の問いに、メリアは立ち止まり、僕の方を真っ直ぐと見て口を開いた。




「……私…砂漠でラザリスと話してた時…実は…ラザリスに勝てないと思った…」


「え…?」


「あの時のラザリス…寂しそうだったけど…でもね…そんなラザリスを見てる半分で…私…あそこまで自分の世界の為に戦えるラザリスが…怖いって思った…」


「…メリア…」


「…私だって…世界のために闘おうって思ってるけど…今の私じゃ…多分、ラザリスに勝てないって思った…。…だから…私、レディアントと闘おうと思った…。…戦って、もっと強くなって…もっと、自分の世界の事を知って…ラザリスと向き合おうって思った…」


僕の方を真っ直ぐと見ながらそう、自分の想いを告げるメリア。
…強く、か。

僕はメリアの言葉を聞き、小さく一度頷くと、そっと手を伸ばしてメリアの頭を撫でた。






「…そっか…分かった、メリア。…君の力になれるかわからないけど…君が望むなら…僕はなんだって手伝うよ」


「…衛司……ありがとう…」



頭を撫でながら真っ直ぐとメリアを見て言葉を告げると、メリアは嬉しげに小さく頷いてそう言うと、僕に手を伸ばして抱きついてきた。

…彼女は確かにディセンダーと呼ばれる特別な存在かもしれない。
だけど彼女はディセンダーであると同時に…一人の少女で、一人のヒトなのだ。

だから…僕はディセンダーである彼女の力になれるかは分からないけど…せめてこの一人の少女の支えになりたい、と思っている。

抱きついて僕の胸元に顔を埋める彼女の頭を、僕はゆっくりと静かに撫で続けた。




――――――――――――




「――…あれは……」


「――……レディアント…」


――あの後少しして再び下層に向けて歩き…以前、バルバトスと戦った塩水晶がある場所に着いた。そしてその…以前バルバトスが立っていた塩水晶の前には、赤と黒を主にした忍者を彷彿とした服…『レディアント』の男性用と女性用を着た人型の人工精霊が…『二人』が立っていた。
向こうも僕達に気付いたのか、まるで機械のような動きで僕達の方を向いてきた。


「…あれに勝て
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