暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
スーパーロボット大戦OG外伝
0497話
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路を通るのは無理だろう。……俺みたいな反則技を使わない限りは。

「さて、じゃあさっさと終わらせるか。スライム」

 空間倉庫を展開し、そこからスライムの触手を出す。そのまま数mm程度の細さにしていつものように自動索敵を行う。幾ら殆ど死角が存在しないとは言っても防犯カメラ越しでは数mm程度の細さのスライムを捉えられる筈も無く、おまけにスライムは天井のダクトや通風口、あるいは保守整備点検用の通路のような非常に見つかりにくい場所を通ってその触手を伸ばしていく。どうしてもその類が無い場合は通路の隅を通って触手を伸ばしているので、見つかるような真似はせずにそのままマオ社の至る場所へと偵察用の触手は張り巡らされていく。そして……

「ここだな」

 幾らマオ社やそこに含まれている研究所内が侵入者を警戒しているとは言っても、マオ社に勤める研究者や社員全てが同様の意識を持っている訳では無い。当然マオ社程の大企業ともなれば、不真面目だったり面倒くさがりだったりする者も必ずいる。人数が多い故の弱点だな。
 もっとも、そんな弱点を狙う俺が文句を言えた義理ではないんだが。
 スライムの触手を使い、コンピュータが起動したまま社員なり研究者なりがいない部屋を見つけ出す。同時にオルレアン研究所でやったように……いや、それよりも広範囲に数十、数百の単位で防犯カメラへとスライムを巻き付ける。そして……

「SPブースト!」

 その言葉と共に、マオ社の一角にある全ての防犯カメラが切断、あるいは吸収、破壊されて今この時だけだが、マオ社は外部はともかく内部に向けられている目と耳が封じられた格好になる。
 同時にスライムを空間倉庫へと収納し、影のゲートを展開。そのまま目標のコンピュータが置かれている部屋へと転移する。

「さて、ここからは時間との勝負だな」

 コンピュータのある部屋に姿を現し、ムラタと共にホワイトスターに戻った時に魔法球の中で技術班に頼んでバージョンアップして貰ったハッキングプログラムの入ったデータディスクをコンピュータへと読み込ませる。
 同時にスリープ状態だったコンピュータが復帰し、ディスクを読み込み……
 ヴー、ヴー、ヴー。
 マオ社全体に非常警報が鳴り響く。
 ちっ、さすがにオルレアン研究所と同じ手法だけにマオ社の方でも対応が早い。となると迂闊に他のデータを引き出している余裕はないな。ヒュッケバインやビルトビルガー辺りのデータは欲しかったんだが……カウンタープログラムの類を考えると、必要最低限のデータのみで我慢するしかないか。
 データを素早く検索し、ブラックホールエンジンに関してのデータを軒並み引き出す。同時にディスクをハッキングプログラムの入っているものから空のディスクへと交換してブラックホールエンジンの設計図や運用デ
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