第188話
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した一方通行に対するお仕置きなのか、抱き着く打ち止めをニヤニヤと笑みを浮かべながらからかう愛穂と桔梗。
「誰、あの人?」
唯一、その事情を知らない制理は麻生に尋ねる。
「俺やお前が愛穂のマンションに来る前に住んでいた居候その一。」
本当に麻生の部屋で話し合いをするつもりなのか、真ん中にある座卓のテーブルを囲うように座る一同。
結標はベットに座りながら作ったコーヒーを口にしながら。
打ち止めは依然と一方通行に抱き着いている。
再開できたのがよほど嬉しかったのだろう。
あとのメンバーは座卓の上に前もって買っていたお菓子を広げている。
「さて、情報を整理すると暗部を私欲に使っているのはスクールのリーダー垣根帝督。
目的はキョウやんの殺害だな。」
「どうしてそこで恭介の殺害なのよ!」
テーブルを強く叩きながら言ったのは制理だ。
対して驚きもせず土御門は冷静に答える。
「理由は分からない。
これから調べる必要がある。
俺達以外の暗部を使って、どうしてそこまでしてキョウやんを殺すのか?」
「それと同業である垣根はどうやって他の暗部を動かしているのも気になるわね。」
結標の疑問ももっともだ。
同業である暗部は目的が重なれば協力する場合もあるが、基本的には不干渉だ。
他所は他所。
たかが一人の人間を、しかも私欲で殺す為に所属以外の暗部を、いや所属する暗部も勝手にしろと言う可能性だってある。
なのに、垣根はグループ以外の暗部を動かしている。
これには確実に能力か何かが関わっている。
それを解けば、必然と敵は垣根だけになる。
「組織は動かせないが、情報収集はできます。
既に手配は回しています。」
「つってもよォ、情報収集とかしなくてもこいつが垣根をぶち殺せばいいんじゃねぇか。
あいつの能力順位は第二位。
ンで、こいつは俺より強い、気に喰わねェが。」
抱き続ける打ち止めに引き離そうと顔を押し退けながら言う。
確かに一方通行の言うとおり。
一方通行の能力順位は第一位。
垣根帝督は第二位。
正面から二人が戦えば、勝つのは自分だと確信している。
能力が制限されていてもだ。
全盛期の一方通行をボコボコにしたのが麻生だ。
逆立ちしても麻生に勝てる要素はないのだが。
「万が一の可能性もある。
情報を集めるのは正しいと思うぞ。
それに愛穂達もいる。
不確定要素を明らかにするのは意味がある。」
「それでこれからどうするの?
ここに居てもいずれはばれるわよね?」
「俺が出る。
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