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真・恋姫無双 矛盾の真実 最強の矛と無敵の盾
反董卓の章
第19話 「「「 負けるな、バカァ! 」」」
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へと降りた。

 どうっと倒れる霞の馬。
 その胴体、心の臓の辺りには一本の矢が刺さっている。

「っ! 夏侯淵……」

 曹操の背後にいた夏侯淵が、霞の馬の心臓を一撃で射抜いていた。
 正面であるにも拘わらず、一体どうやって――

「……くっ! あんたらも邪魔するんか! 武人の癖に!」
「……気持ちはわかるが、華琳様に危害を加えさせるわけにはいかん」
「そうだ! 華琳様を助けるためならば、この身が如何に汚されようとかまわん!」

 夏侯惇と夏侯淵。
 二人は曹操のためならばいくらでも泥が被れる――そう言っている。
 それほどの忠誠心。

 おそらく、私や鈴々が桃香様に対すると同じように――

「……で、どうするの? 貴女は誰と戦うのかしら、張遼?」
「………………」

 霞は黙って偃月刀を構える。
 前を向いても、後ろを向いても敵しかいない、この状況。

 ――すでに、私に矛を交える気はなかった。

「……霞。投降してくれ」
「! 愛紗……」

 霞の目に非難の色が浮かぶ。
 わかっている……お前はここで死ぬつもりだったのだろう?

 普段は飄々としているが、霞は武人の誇りを誰よりも大事にする。
 そんな霞だからこそ……主である董卓殿への忠誠を自身の死で示そうとしたのが判る。

「私はお前に……死んでほしくはない」
「愛紗……」

 その目が私を見て……自重するように力を抜き、武器を落とそうとして――

 その時、地面が揺れた。

「「「「「 !? 」」」」」

 その場にいた全員が……突如揺れ始めた地面に膝をつく。
 地震!?
 こんな時に……

 だが、おかしい。
 こんなにも長く続く地震は珍しい――

「な、なんだあれは!」

 誰かが叫ぶ。
 その声に、その場にいた全員がある方向を見た。

 そこにいたのは――




  ―― 呂布 side ――




 ――楽しい。
 こいつ、面白い。

 恋、こんなやつと戦うの、初めて。
 もっと本気出しても大丈夫そう。

 そう思って半分以上の力で戟を振るってみる。
 その黒い男は、その戟を紙一重で避けながら、自身の体を回転させるように蹴ってくる。

 それを避けようとして――首を下げると、そこに相手の拳が迫っているのを感じた。

(この状態でも攻撃できる――結構すごいやつ)

 でも、その速度は避けられないほどじゃない。
 足の裏でその拳を受け止め、その反動で黒い男から離れる。

 男が地面に四つん這いでこちらを見るのと、恋が地面に降りるのはほぼ同時。

(――また来る)

 そう直感した恋が地面を蹴るのと、相手が四つん這いのま
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