新たなる力へ
Trick62_ドスコイ、ドス恋、プッチコニ
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タと置いていく事に何の躊躇もないように歩いて行った。
「では白井様、私達も行きましょうか」
「ですの。
お姉様、わたくしは滝流さんに特別メニューをお願いしていますので
わたくしも失礼させて頂きますの」
「うん、分かったわ。そっちも頑張りなさいよ」
こうしてA・Tの試験を受ける人だけが残った。
「「「「「「・・・・・」」」」」」
まさか練習を教えてくれる人が誰もいない状態になるとは思っていなかったため、
全員が沈黙してしまった。
「・・・とにかく、まずは≪歩く≫をしてみようよ♪」
一番小柄ながら一応最年長、西折美雪の言葉で皆は動きだした。
各人に宛てられたA・Tと防具をつけてゆっくりと立ち上がる。
「≪歩く≫は、手を前に腰をおとして足ひらいてそのまま前に歩く、であってるよね?」
「なんだかお相撲さんみたいだね♪」
「ドスコイ、ドス恋、プッチコニ、プチコニシキ! とミレイは奇妙な電波を受け取りました」
「なに言ってのよ美玲。ってうぁ!?」
足がもつれて美琴は前の方に転んだ。
「痛った〜」
「大丈夫、琴ちゃん?」
「うん。膝のガードのやつがなかったら、かなり擦り剥いていた。良かった〜」
「これは・・・ひゃ!?」
「とても難しいです」
「み、認めたくありませんが、確かに難しいですわね。キャ!?」
湾内、泡浮、婚后の3人も苦戦している。泡浮は転ぶことは無かったが、他2人が
お尻から転んで痛そうにさすっている。
「簡単にいくとは思っていなかったけど、予想以上ね。
・・・それに佐天さんが1週間かけて出したタイムと同じのを、3日で出せって
ひどくない?」
愚痴を言いながらも美琴はゆっくりと立ち上がり、≪歩く≫を再会した。
「それにしても雪姉ちゃん、上手ね。ゆっくりだけど、危なげなく≪歩く≫をしてる」
「これね、体幹を真っ直ぐにするとすごく安定するの♪」
「あ〜、どおりで。運動が苦手な雪姉ちゃんが上手なわけだ」
「お姉さま、それはどういう事でしょうか、とミレイは疑問をぶつけます。痛っ」
「玲、話をするのは良いけれど≪歩く≫にも集中しなさい。
雪姉ちゃんは健康療法に太極拳をしているのよ。
実際には戦えないけれど、型の練習をしてるとバランス感覚が良くなるらしいのよ」
「なるほど、とミレイは納得します。
しかし雪姉さまは運動が苦手なのですか?」
「苦手、というよりは筋力が無いのよ。
鍛えても、身につかないから・・・・「グスっ」って雪姉ちゃん!?」
「グスッ。いいもん。私は一生運動が苦手なまま生きて行くもん!」
「ゴメン雪姉ちゃん! あの、そんなつもりで言
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