閑話 双紫異変T
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目が覚めると、そこは森の中でした。
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ふと、異変を感じて、俺は目が覚めた。
頭に当たる感触が固いのだ。しかも、なんか肌寒い。
目を開けて見てみたら、
鬱蒼と生い茂る木々がある、森の中でした。
・・・・・・何があった!?ここどこだよ!えっ?何?俺拉致でもされたの!?
お、落ち着け!こういう時は素数を数えるんだ!
「0、1、1、2、3、5、8、13、21、って!これはフィボナッチ数列じゃねえか!?」
声が変わっている。低い声に。俺、もしかして夢でも見てたのかな?
「あはははは、笑える」
結局、俺の一人芝居かよ。道化も程々にしろっての。
「あー、なんか馬鹿らしくなってきた。そもそも声が変わっているって、正確には元に戻った、だろうが」
でも、少し悲しいかな。あんだけ頑張って、それが全部夢でしたって。十七年の夢ってのも、長いもんだ。まあ、
「夢なら夢で、楽しかったからいいけど」
死にかけたりしたけど、夢ならいいや。
さてと、まずは現状確認だな。服装は黒いジャージ。靴はブーツ。財布はない。ナイフとかもない。寝てたらそのままの格好で森に放り出された感じだ。ハードゲームにも程がある。ともかく、周りは立派な山々が連なっている。
「下山?いや、頂上に上った方がいいかもしれない。そうじゃなくても、開けた場所に出れればいいか」
そう、結論をつけて、俺は斜面を上り始めた。
「熊とか出て来ねえよな?」
辺りを警戒しながら上へ上っていく。あー、こんなとき、八雲紫だったらスキマでいきたい所までひとっとびだし、そもそも歩いてすらいなさそうだな。
「全く、空を飛ぶ感覚があるなんて、馬鹿らしい。俺が飛べる訳がねえだろ」
「だいたい、スキマなんて開ける訳がない。俺はにんげ・・・んが!?」
ガンッ!
と、音がしたような感じで、俺はおでこを何かにぶつけた。
いってぇぇぇぇええっ!頭蓋骨に響くぜ!
何にぶつかったんですかねぇ!
見てみたら、そこにあったのは、腕一本入るくらいに開いたら、スキマだった。
・・・・・・・・・・・・・・・たっぷり思考、うん。
なんなんだよぉぉぉぉぉ!!!ここどこ!私は誰!あれは夢じゃないのか!?
混乱するよ!落ち着け!こういう時は深呼吸!
すぅーはぁー。
えっと、情報整理。俺は名無しの権兵衛、服装は下着はシャツと普通のパンツ。上下セットの黒いジャージ。靴はブーツ。いまいる場所は、自然豊かな森林。俺が体験した
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