第25話 ミンディア星域会戦 後編
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「おう、やっと出番か。行くぞ、 全艦突撃だー!」
グエン・バン・ヒュー、ハルバーシュタットの両艦隊は、それぞれ連合軍の右翼と左翼へ喰らいつき、喰い千切る。
「敵の予備兵力により、両翼が崩壊寸前です!」
バルトクロスの艦橋にオペレーターの悲鳴が響き渡る。
それを聞いたアルファーニは、静かに告げる。
「……ここまでですね。これより作戦は第二段階《フェイズ・ツー》に移行します」
「ある意味予定通り…ってことか」
「こうなって欲しくは無かったですけどね」
アルファーニは何処か自嘲気に返答した。
そして、全軍に向け命令を出す。
「このまま全軍を恒星ミンディアまで後退。周辺にある小惑星帯に入り込み、籠城戦を行います」
戦闘可能艦艇が戦前の半数を割った連合軍は恒星ミンディアへ向け後退を開始した。
「敵は壊走したぞ!」
「逃がすな、追えー!」
帝国軍の各艦隊はここぞとばかりに追撃を仕掛け、放たれたビームとミサイルは連合軍の艦艇を次々と捉えていく。
だが、連合軍は多くの損害を出しながらも小惑星帯に辿り着き籠城戦を展開した。
「籠城戦だと? だがこの状況での籠城に何の意味がある。何をしようというのだ?」
「……何だ? 敵の狙いは」
「ふむ、何かある。だが、それが何なのか……」
連合軍の行動に不自然さ…違和感を感じた人物は何人かいた。
だが結局、アルファーニの狙いに気付いた者は誰もいなかった。
「全艦、小惑星帯に潜り込みました」
「帝国軍、小惑星帯の前で布陣しつつあり」
「よし、かかった! 第三段階《フェイズ・スリー》に入ります。作戦発動後、カイゼルダウン砲が放たれます。各艦隊はその後敵軍へ向け突撃、敵旗艦を討ち取って下さい」
アルファーニの命により、各艦隊は再度戦闘準備を整える。
「カウント開始、スリー」
「ツー」
「ワン」
「ゼロ!」
ロケットブースターを取り付けられた大小数百個の小惑星が帝国軍へ向け突っ込んでいく。
「隕石群接近!」
「緊急回避―!」
帝国軍の各艦隊は成す術もなく隕石群に呑まれ、無事な艦も大混乱に陥った。
「今です!」
「今だ、カイゼルダウン砲…発射!」
光が、帝国軍を貫いた。
「何だ、今のは!?」
「ゲルマン砲?」
「いや、違う。だが……」
「ワイゲルト砲…か? 何故この世界に!?」
唖然とする帝国軍将兵。
だが、連合軍は彼らに考える暇を与えなかった。
「敵軍、突っ込んで来ます」
「くっ、迎撃だ!」
混乱の渦中にあるアドルフの本隊へ連合軍は怒涛の勢いで攻めかかる。
未だ混乱から立ち直れない各艦隊は援護出来る
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