第25話 ミンディア星域会戦 後編
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を誇る。
「ルフェール軍を集中して狙え」
ガムストンは連合軍の中で、ルフェール軍の艦隊を狙い撃ちにするよう指示を出す。
「奴等は戦闘経験に乏しい。一度崩してしまえばこちらのものだ」
ルフェール軍は基本的に自分達より強者との戦闘経験が無い。
これは、劣勢時において指揮系統の統一や行動の秩序が失われ易いことを意味しており、ルフェールでも精鋭と呼ばれる第一、第二、第四、第八の4個艦隊や戦闘経験のある第三、第七艦隊はともかく(第五艦隊は全滅している為除く)、それ以外の艦隊が劣勢な戦況においてどれだけ働けるかは疑問符が付く。
ガムストンは正にその点を突いたのだが、その判断は適中した。
先ず、まだ新設されてまもない第十一、第十二艦隊が崩れ、その両隣りにいた第六、第九艦隊も連鎖的に崩れる。
ティオジア軍のジュラール艦隊とモルゲン艦隊は懸命に防いでいるものの、決壊した流れを止めることはできなかった。
「そんな、ルフェール艦隊が脆過ぎる!」
「経験の無さが出たな……不味いぜこりゃ」
バルトクロスのスクリーンには、崩壊していく第二迎撃部隊の姿が映されている。
「第二迎撃部隊、突破されました!」
遂に、第二迎撃部隊はその任をまっとう出来ずに突破を許してしまった。
「仕方ねぇ、第三迎撃部隊を繰り上げて投入する。異論はねぇな?」
異論など、誰にも有る筈がなかった。
* * *
17日 0時20分。
連合軍はようやく帝国軍の第二陣を撃退する事に成功した。
だが、一息着く暇も無く第三陣が現れる。
第三陣は、ロイエンタール、ミッターマイヤー、パエッタ、ルッツ、ワーレンの5個艦隊であり、一昨日の戦闘で損害が大きかったミッターマイヤー艦隊とパエッタ艦隊は旧シュムーデ艦隊から艦艇を補充している。
連合軍は、ロイエンタール、ミッターマイヤーという帝国軍の双璧を相手に7時間に渡って持ち堪えた。
第三陣の攻撃が止み、第四陣であるファーレンハイト、アイゼナッハ、シューマッハ、スプレインの4個艦隊が現れた時は既に将兵の疲れはピークに達していたが、それでも連合軍は第四陣まで撃退してのけた。
そして、次の第五陣はアドルフの直属隊にシュタインメッツ、レンネンカンプ、ミュラー、クナップシュタイン、アッテンボロー、マリナの6艦隊。
だが、これは連合軍にとってはある意味最大の好機である。
「敵の総旗艦に攻撃を集中しろ! 皇帝さえ討ち取れば勝利はこちらのものだ!」
バドエルはそう叱咤し、只管にアドルフの本隊を狙う。
ただ残念なことに、この連戦での疲労からバドエル艦隊に追従できた艦隊は少なく、当のバドエル艦隊も脱落艦を何隻も出した程であった。
それでも、バドエルはジェ
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