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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第233話】
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 窓に腕を乗せ、覗き込む様に見てくる――。


「あぁ、構わないぞ?」

「うん。 じゃあ直ぐに行くからね?」


 そう言って窓を閉める未来。

 それから暫くして未来の家の玄関のドアが開くと、急ぎ足で俺んちにやって来てチャイムを鳴らした。


「ん……出迎えるかな」


 窓を開けたまま、部屋を出るとそのまま階段を降りていく――と。


「ヒルトさん? 呼び鈴が鳴りましたわよ?」

「あぁ、未来が来たからこれから出迎えるよ」


 リビングから顔を覗き込んだセシリアに説明をすると――。


「う……、け、ケーキ……足りるかしら……?」


 困った様な表情になると、直ぐにリビングに引っ込んだセシリア。

 とりあえず待たせても悪いので玄関のドアを開くと――。


「むぅ、開けるの遅いよ?」

「悪い悪い。 さあどうぞ」

「う、うん……」


 招き入れ、ペンギンのスリッパを用意すると未来はそれを履いた。

 もちろん、セシリアやシャル同様に靴を揃えて――。

 スリッパに履き替えた未来を連れだってリビングへと入ると、未来が来たことによってキッチンで飲み物をもう一組用意するシャルの姿があった。

 美冬はもう着替えを終えていて、ソファーに腰掛けていて、セシリアは腕を組み、頬に手を当てて悩んでる様に見えた。


「セシリア、何か問題あるのか?」

「えぇ、大問題ですわ。 ……一人、ケーキを諦めなければいけませんの」


 セシリアがそう言ってテーブルを確認するとそこにあったのは苺のショートケーキとレアチーズケーキ、洋梨のタルトにモンブランの四種類だ。


「……セシリア、母さんに渡した方のケーキの数は?」

「あの……お二人分の方を持っていきましたので……」


 申し訳なさそうに言うセシリアに、シャルはアイスティーをもう一組テーブルに置く。

 美冬はケーキ好きだし、未来は後から来たからってケーキあげないなんて事は出来ないわけで……。


「……んじゃ、俺がケーキ遠慮するよ。 俺は今日はジュースだけで」

「……お兄ちゃん、いいの? お兄ちゃんって何だかんだでケーキ、好きでしょ?」


 そう指摘する美冬だが、ここで俺が食べるのも……。


「ん、構わないさ。 だから皆はケーキ食べろって」


 そう言ってソファーに腰掛け、シャルが淹れたアイスティーを口にする。


「でも……僕たちだけがいただいてヒルトが食べないって言うのは気になっちゃうよ……」


 そう言い、隣のソファーに腰掛けたシャルはトレイを抱えたまま此方を覗き込む様に見上げてくる。

 その際、横にシャルの髪が流
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