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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第232話】
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いる。


「ヒルト、俺の分の麦茶は?」

「……親父、自分の分ぐらい入れろよ」

「わっはっはっ! それもそうだな!」


 そんな笑い声をあげながら立ち上がると、親父はキッチンへと向かっていった――。

 ふと隣のシャルを見ると、暑いのかはたまた俺が隣に居るせいなのか、頬が赤く染まったまま麦茶を飲んでいた。


「……リビングだと落ち着かないか?」

「ふぇっ!? そ、そんなことないよっ!? あはは……」

「そうか? ……落ち着かないなら美冬、起こそうかと思ったが?」

「あ……み、美冬、寝てるんだね? ならゆっくり寝かせた方がいいよ?」


 そう美冬を気遣うシャルに感心していると突如玄関の呼び鈴が鳴り響いた。


「あら? 誰かしらぁ? ……うふふ、ヒルト、代わりに出てくれる?」

「ん? 了解。 ……じゃあシャル、ちょっと待っててくれよ?」

「う、うん」


 小さく頷き、返事をするシャルをリビングに残して俺は玄関へと向かった。

 宅急便はまずあり得ないから……町内会のお知らせ辺りかな?

 そう思いながらドアノブに手をかけ、ドアを開くと――。


「はいはーい、お待たせしまし――セシリア?」


 開けた玄関先に居たのはセシリアだ。

 手には何やら紙袋を下げている所を見ると、何処かからの帰りだろうか?

 もう片方の空いた手には携帯が握られているが――。


「ど、どうも。 ご機嫌いかがかしら、ヒルトさん」

「ん? 機嫌ならすこぶる良いぞ? 夏の暑さにはぐったりしそうだが――って、まさかそんなこと言いたい為に来たんじゃないよな?」

「も、もちろんそんな訳ありませんわっ! ……その、ちょうど近くを通りかかったので、少し様子を見に来ましたの」


 そう普段通りの、皆が居る前で見せる口調と態度を見せるセシリア。

 香水をつけてるのか、軟らかな香りが鼻腔を擽る。

 しかし、様子を見に来るって距離なのだろうか?

 少し、セシリアに意地悪してみるかな。


「そっか、なら様子を見れたからもう用事はないな?」

「え!? あ、あの……その……」


 明らかに動揺を見せるセシリア。

 まさか俺がそう言うとは思っていなかったのだろう、若干涙目になっていた。

 そんなセシリアを見ると、相変わらず可愛いなと思い――。


「……ははっ、嘘だよセシリアっ。 ついつい意地悪したくなっちゃうんだよな」

「……うぅ、ヒルトさん意地悪過ぎますわ! もぅっ! ドS過ぎます!」


 涙目のまま訴えるセシリア、流石に悪いと思いつつも俺は――。


「なんだ? ……こんな俺、嫌いか……
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