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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第二十一話
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臨死体験させるのがコツだな」
「ヒャアッハッハッ!やっぱ変わってねぇわ!」

 二人の戦闘が始まったのを見てか、すぐに乱入するのではなくタイミングを見て仕掛けることにしたフレディ。グロウルにも否やはないのか、竜二の立ち回りを褒めたりとのんびりしている始末。

「それにしても便利だなぁあの兄ちゃんのデバイス。あんなにクルクル使う武器を変えれるってのは、どこでもどんな相手でも戦えるってことだぜ」
「確かにな。生き残るためならあれ以上に便利なものはそうそうないだろうよ。武器ってのはどんなものでも、形態上の欠点ってのはどうしてもできちまうからなぁ」
「あれをベルカ式でやってるってのが怖いよな。あんなことできるユニゾンデバイスなんて、旦那知ってたか?」

 グロウルの問いにフレディは首を振った。一体何年生きているのかはわからないが、そんな彼でも星天の書を見たことはないらしい。

「いんや、初めて見たな。欲しくなってきたわ。ますます」
「待機状態はいい女だもんな」
「ああ。よこせとまでは言わないが、貸せって言いたくなるね。いつ返すかは知らねぇけど」
「クソすぎるわぁ、安定のゲスっぷりだわぁ。吐き気がするぜっ!」
「今更だろうが。クックックッ」

 声を漏らさず、喉を鳴らして静かに笑うフレディ。傍から見たら突然そんな笑いを漏らすのだから変人と思われたとしても無理はないだろう。そんな様子を見せている危険人物な彼など眼中にないかのごとく、二人の戦いは過激さをさらに増して行く。

「しかしこの分だと、当分は混ざらなくても見ているだけで楽しめそうだ。兄ちゃん、できるだけ持たせろよ」
「とか言いつつ、とどめが自分が、って考えてんだろ?」
「いくらあの兄ちゃんが成長したとはいえ、あの程度の魔導士に落とせるほどアイツはヤワじゃねぇよ。久しぶりに見たが、全く変わってねぇようで安心したわ」

 フレディは殺意を隠そうともせず静かに嗤った。
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