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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第二十一話
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…山口、この勝負は預けた。この男がいる戦場なら、あのお方にお任せする」
「おい篠宮……ウグッ!?」
追おうとする直人の首根を掴んでフレディが止める。
「お前は今すぐ戻れ」
「何でや……まさか、応援って?」
「あの程度の数なら、俺一人で十分だ。むしろお前みたいな半端モンがチョロチョロしてると間違えて殺しかねんぞ?」
そういったフレディは、見るものに怖気を走らせるほどの獰猛な笑顔を浮かべていた。その気迫に圧倒されたか、篠宮を逃してしまったことで頭が冷えてきたのか、直人は静かに頷いた。
「……わかった。執務官殿に報告しておく」
「それでいい。さっさと行け」
直人がアースラ陣営の元へと飛び去ったのを見て、フレディは再び前を向くとグロウルに地図を出させた。敵の位置を示すマーカーが、彼の元へと向かってきているのがわかる。
「さぁて、ああいった手前、そろそろ仕事するか」
「だな……ん?旦那、面白そうな反応が引っかかったぜ」
「ほう……どっちだ?」
「あの八神って兄ちゃんのいる方向に向かってやがる。直接向かうより、そっちのほうが早そうだ」
「OK。じゃあ連中片付けてから行くか」
そのままフレディは、竜二のいる方向へと移動を開始した。移動速度は音を超えているそうだが、二人の決着には間に合わなかったのか、それとも自分が手を出す必要はないと感じたからなのか、その本心は本人のみぞ知る。
そんな中、竜二はただ一人、バリアジャケットを展開しつつタバコをふかしていた。
『浸ってますねぇ』
『これでも目と頭は必死で動かしてんだよ』
『いいんですかねぇそれ』
『黙って仕事しろ……おおっと!?』
などと相変わらず念話を繰り広げていると、竜二は突然タバコを捨ててすぐに駆け出した。するとちょうど竜二がいた地点に暗い赤の魔力光が落ちてくる。
「チッ……何や今の!?」
『おそらく殺傷設定の魔力攻撃と思われます』
『それはわかるわ!どこからその攻撃が飛んできたかが問題……』
『上です!』
『了解!』
すぐに竜二はソードマスターモードに変更し、向かってくる魔法攻撃をかわして行く。着地したと思ったら数メートルを一瞬で移動し、また着地しては移動しての繰り返しで、敵に着地位置の予測をさせないための動きだ。
『主もこれが使えるようになったんですね』
『お前にメチャクチャつき合わされてな。今では感謝してるけど』
『しかし、敵が一向に降りてきませんね』
『ならこっちから突っ込んだるわ!』
すると竜二は重機関砲を構えたフルファイアモードに変更した。バリアを展開すると、先程までかわし続けた魔法攻撃を弾き飛ばしながら射線上をまっすぐ突っ込んでいく。そのお返しか、あるいは挨拶代わりか
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