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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第二十一話
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声に耳を傾けろ!悲しむ感情が流れ込むなら、その感情の源泉がわかるはずだろう!」
「しかし私はッ……」
ついに彼女が言葉を続けられなくなった。揺れる彼女の心の壁を壊そうと、強い口調を一切緩めず詰める。
「我等は騎士だ。主に絶対の忠誠を誓う騎士。だがそれは、ただ唯々諾々と主の命に従う道具になることではない!」
「そんなことは今更お前に言われなくてもわかっている!」
「ならばなぜ変わろうとしない!我々は今の主と出会い、本来の騎士とは何かを思い出した!お前だけが、何故いまだに囚われている!何がお前を縛っている!」
その甲斐あってか、少しずつ語気が強くなり、本音を零し始めた闇の意思。苦しむように言葉を吐き出す彼女の声は、聞く者の心を抉っていく。
「変わろうとしたさ!私だって、好きでこんなことするはずがない!もう主が望まぬ戦いなど、お前たちが苦しむ戦いなどしたくはないのだ!」
「なら答えろ!お前の望みは何だ!主のためというのなら、今お前は、ここで何がしたいんだ!答えろ!」
「私は、私はッ……!?うああああああああああああああああああ!」
絶叫とともに、その全身から黒い魔力が吹き上がった。
「あ、主……わかりました。後は、騎士達に任せます……」
「何だ、何が起こっている……?」
「騎士達よ、頼む。お前達の手で、私を……止めて、くれ……ううっ!?」
それが収まると同時に、彼女の瞳から光が失われていく。その合間、彼女は誰かと話すようにささやき声で言葉を紡いでいた。彼女の全身が震えると同時に、瞳が完全に光を失い、その顔からは表情すら消え去った。それを見て、一同に緊張が走る。
「何か良くわからねぇけど、ヤバイってことはわかるぜ」
「それは私でもわかる。問題は、奴に何が起こったのかということだ」
シグナムの横にヴィータが並び、自らのデバイスであろうハンマーを肩に担ぎ、彼女に告げた。そしてシグナムもそれに答えつつ、彼女の剣であるレヴァンティンを構える。
「はやては、絶対取り戻す!行くぞアイゼン!」
「Jawohl.」
一触即発の空気の中、彼女達に念話が届いた。
『みんな、聞こえる!?』
「「主!?」」
「「はやて!?」」
「「はやてちゃん!?」」
念話が届いたシグナム、ヴィータ、シャマル、ザフィーラ、なのは、フェイトが驚く。彼女達に繋がれた念話は、闇の書の主である八神はやて、その人であった。
『あれ、兄ちゃんから返事ないけど……まぁ兄ちゃんやし大丈夫やろ。ちょっと聞いて!』
『うん!』
代表としてなのはが先頭に出て反応を返す。全員が固唾を呑んで彼女を見守っている。
『あんな、なんとかその子の意識を防衛プログラムとかいうのから切り離すことはできてん。
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