『第十一話』〜新たな魔法少女〜
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近づいてくる。恐らく、私に止めを刺すつもりだろう、動きたいのに動けない・・・。
「そんな!? 動いて! 動いてよぉ!!」
私の叫びも空しく鳥が動けない私に向かって爪を振り下ろそうとする。こんな・・・こんな所で終われないのに!
あぁ………ごめん、アルフ、母さん。
――ザシュッ
キギャァァァァァァァァ
「え・・・?」
すると、カラスはいきなり暴れ出した。良く見ると体のいたるところに何かが貫いた痕があった
「ふぅ、最近のこの時代の魔法使いは無茶をするのがデフォルトで備わっているのか?」
そう言って私の目の前に下りてくるのは私と同じ黒のバリアジャケットを着たフードを被った身長が私と同じか少し高いくらいの人。
声からして男の子かな?
「しばらく休んでろ。数分、いや、一分以内で終わらせる」
「でも!」
「大丈夫だから」
そう言って振り返って頭を撫でてくれる。嫌じゃない。何だろう。心が落ち着く。この人の背中を見るとどんなことでも乗り越えて行きそうだった。
「『魔炎剣』」
すると、彼の両手に炎が灯った
アァアアアアア
鳥はそのまま彼に突っ込んでくる。
「おまえに恨みはないが」
彼の両手の炎がそれぞれ両刃の形に変化していく
「おまえの力、貰い受ける!!」
そう言って彼女はカラスの真上に飛び込み、両手の炎の剣を構える。そして、
「炎を纏いし剣よ。その刃を持って彼者(かのもの)を焼き尽くさん!」
そう言うと双剣は真っ赤に燃え始め、
「『魔炎 鳳墜閃!』」
剣を振り落とす。ただ振り落とすだけじゃない。鳥が気付いた時にはもう遅かった。すでに振り落とされた後だったのだから。
鳥はそのまま地面に墜落。気を失っているのだろうか、ピクリともしない。
「す、すごい・・・・」
あり得ないほどの魔力に、あり得ないほどの力。どれだけの経験を積めばあそこまで行けるのだろうか。
「ふぅ。意外と楽だったな。それよりもおまえはこれが封印できるのか?」
そういってジュエルシードを指差す。
「は、はい! バルディッシュ。ジュエルシード封印!」
そのまま私はジュエルシードを封印し、回収した。
side out
拓斗side
「おい」
「え、な、なに?」
「おまえ酷い怪我じゃねぇか、そこのベンチに座れ」
金髪の少女は酷い状態だった。擦り傷は当たり前、切り傷もそこらじゅうに負っていた。
治療しようと近くのベンチを指差す。
「でもこれぐらいなら・・・」
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