第1章 悪魔のような聖女のような悪魔
第7話 凸凹姉妹
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た恩恵ゆえにだ。
音声限定とはいえ、自動翻訳能力を悪魔は備えており、転生悪魔も同様の能力をもっている。
ボクの場合、前世の知識という反則技のおかげで、英語は得意だから必要ないかもしれないけれども
後日、悪魔がもつ自動翻訳能力の理不尽さを愚痴ったところ、リインフォースに翻訳魔法の存在を教えられた。魔法も大概反則技であると、改めて認識した出来ごとであった。
さて、彼女も今後の鍵を握る原作キャラクターの一人ということで、サーチャーをつけることにした。
行動を監視するという意味もあるが、堕天使に虐待されないか見守り、もしものときに保護するためでもある。
いくら原作で彼女が助かるということを知っていても、手の届く限りにおいて、見捨てるという選択は許容できない。
しつこいようだが、ボクは、いまを「現実」として認識しているし、この世界の住人も同様である。
そもそも、ボクという存在がいる時点で、原作知識は絶対ではない。
あくまで、参考程度にとどめるべきだろう。
むろん、重要な価値があることに変わりはないが。
物思いに耽っている間に、アーシアが教会前まで、兵藤一誠に案内され、お礼をいっているようだ。
悪魔の領地内にも関わらず、堂々と堕天使が不法占拠している教会である。
気づけよ、と思う。それでいいのかグレモリー。
彼と別れ、教会の入り口に向かう彼女の顔は、先ほどとは打って変って、痛々しい表情をしている。
いまのところ、堕天使に著しく不当な扱いはうけていないようだ。
もっとも、丁重にもてなされているわけでもなさそうだが。
なぜだろう。
アーシアをみてから、彼女のことばかり考えている。
なぜこんなに彼女のことが気になるのか。
思い悩んでも、答えはでなかった。
◇
アーシアを発見した日の夕方、リアス・グレモリーから、はぐれ悪魔が出現した、との報告を受けた。
名前は、原作通りバイサーだった。
普段とは違い、協力要請はなかったものの、こちらから協力を申し出ると、やんわりと断られた。
おそらく、彼女としては、兵藤一誠の赤龍帝としての力をみたいのであろう。
彼が神器を所有していることを、ボクたちに知られたくないのだと思われる。
ボクたちは所詮客人でしかないので、迂闊に情報を渡そうとしない姿勢には好感をもてる。
サーチャーでつつぬけなんだけどね。
したがって、「偶然」彼女たちと遭遇し、彼の力を観察することにした。
「二人だけで、戦場に赴くと言うのですか!?」
「そうだよ。理由はこれから説明するけれど――――」
偶然を演出するのならば、八神一家が勢ぞろいしていてはまずいだろう。
どうみても、スタン
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