術式
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を超えている為、出られないという訳だ。
「術式を描くには時間がかかる・・・故に、クイックな戦闘には向いておらんが、罠としては絶大な威力を発揮する」
「こんな魔法のせいでここからじーさんだけ出られねぇってか!?壊せねぇのかよ!?じーさんでも」
「術式のルールは絶対じゃ!『年齢制限』と『物質制限』の二重の術式とは・・・フリードめ、いつの間にこんな強力な・・・」
つまり、80歳を超えるマカロフと石化しているルーシィ達は術式が解除されるまで出られない、という事だ。
まぁ、石化している状態じゃ戦えないが。
「初めからじーさんは参加させる気がねぇって事か。周到だな」
そう呟き、グレイは走っていく。
「こうなった以上、俺達がやるしかねぇな」
「グレイ!」
「アンタの孫だろうが容赦はしねぇ。ラクサスをやる!」
そう言い残し、グレイもラクサスを探しに行く。
「くっ」とマカロフは小さく呻き、ふと後ろを見て、首を傾げた。
「クロス。お前は行かんのか?」
そう。
ライアーやスバルはもうとっくに行ったのだが、クロスはただ1人残り、石化したティアの前に立っている。
「・・・マスター」
「どうした?」
呟き、クロスが振り返る。
その目には怒りと憎しみと・・・殺意が光っていた。
「もし俺の剣が貴方の孫の血で穢れたとしたら・・・その時は俺を庇わないでほしい」
重々しく、紡がれた言葉。
そうだった、とマカロフは思い出す。
この男、クロスは・・・姉の為なら何でもする気質の男だ。
それは時に幸を呼び、時に不幸を呼ぶ。
「クロス、何を考えて・・・」
「何を?俺が考えているのは姉さんの無事だけ。それ以外は考える価値もない」
鋭い、姉に似た獣を狩る狩人のような目を光らせ、ギルドを出ていくクロス。
その後ろ姿を見送り、マカロフは考える。
(ラクサス・・・何を考えておる!?あんなバカタレだが、強さは本物じゃ・・・ラクサスに勝てる者などおるのか・・・?)
目をステージに向ける。
(エルザやティアならもしかしたら・・・しかし・・・この状態では・・・)
ラクサスはS級魔導士。
目には目を、歯には歯を、S級にはS級を!・・・と行きたいのだが、ギルドのS級魔導士はラクサスを含め5人。
エルザとティアは石化し、ミストガンはどこにいるか解らず、皆が『オヤジ』と呼ぶギルダーツは不在。そしてマスターであるマカロフは出られない。
この状況のギルドの中で、1番強いのはラクサスだろう。
「!」
ふと目を向けると、扉の陰に隠れる人が1人。
「ご、ごめ・・・お、俺・・・ラクサス怖くて・・・」
「リーダスか」
その人物とは、絵画魔法を使う魔導士、リーダス
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