暁 〜小説投稿サイト〜
IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第231話】
[3/4]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
目だな。
スピードもそこそこに、カーブミラーに映る車に気を付けつつ自転車を漕ぎ続けるとシャルが――。
「んんーっ! すっごく気持ちいいねっ。 夏の日差しは僕には厳しいけど、風を感じると何だか僕の故郷を思い出すよっ」
「そうなのか? この辺りも案外サイクリングロードがあったりするからな。 春や秋とかは季節折々の桜や紅葉を駆け抜けられる道があって、案外良いものだぞ?」
景色が変わり、河川敷近くを疾走する俺と後ろに乗ったシャル。
進行方向にも、後方にも自転車や車、バイク等は居らず、河川敷の下ではゲートボールに勤しむ老人等が沢山居た。
「結構お年寄りが多いんだね?」
「ん? ……まあ確かに多いな、どこの街にも言えることだが日本は少子化な上に自殺する若い子も多いから」
「……そっか。 何だか、悲しくなっちゃうね……?」
首に腕をまわすとぎゅっと力を込め、後ろから抱き付くシャル。
「……まあこの辺りもこれからの日本の課題ってやつだな。 シャル、次はどっちがいい? 駅前か並木通りか」
「じゃあ……並木通りでっ」
「了解っ! 確り掴まれよ?」
そう言ってペダルを漕ぐ足に力を込め、スピードを上げていくと――。
「わあっ! ……あははっ! やっぱり風が気持ちいいねーっ」
最初はびっくりしたものの、直ぐに笑い声が聞こえると共に風を感じる声が聞こえた。
暫く走っていると、並木通りに入る。
流石にこの辺りは行き交う人々も多く、スピードを落として道を走るがそれでもシャルにとっては楽しい時間の様で――。
「ふふっ♪ 何だか楽しいなぁ〜。 何でだろう♪ ね? ヒルトっ♪」
「ん? ふっ……。 俺と一緒だからかな?」
「ふふっ♪ どぅかなぁ……?」
イタズラっぽく口にし、ぎゅっと自分の胸を押し当てる様に抱き締めるシャル。
流石にこれは目立ち、行き交う人々の注目を一斉に浴びた為、一気に顔が赤くなってしまった。
「こ、こらっ。 皆が見てるって!」
「ふふっ♪ なら……見せつけちゃう?」
耳元で呟く為、言葉を口にする度にシャルの吐息が耳に吹きかかった。
少し心を乱されたが、スピードを落として路地に入ると見覚えのある道に入った。
「んぅ……。 もぅ終わりかぁ……。 まだ風とヒルトを感じたいなぁ……僕」
「……また機会があったら乗せてやるから。 てか学園に持ち込めるならいつでも乗せること出来るんだが――」
そう言いながら家の前に到着すると、後ろに乗っていたシャルが降りて――。
「……確か、自転車とかの持ち込みも大丈夫な筈だよ? ほら、学園に
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ