第5章 契約
第80話 勝利の後に
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は事実です。実際、徹夜明けの状態ですし、その間中ずっと戦闘状態でしたから、霊力に関しても使い続けて来た訳ですから。
「それに、そもそも、オマエさんは神霊の類。それやったら、そのスタイル的に不満が有る容姿以外の姿形に変化したら済むだけでしょうが」
俺としては、胸など大きかろうが、小さかろうが、別に気にする方でもなければ、女性の胸ばかり見つめて話をするような人間でもないので、正直そんな事はどうでも良い事なのですが……。
もっとも、本人に某かのコンプレックスが有るようなので、一応、そう答えて置く俺。
尚、この部分に関してはタバサにしても、湖の乙女にしてもまったく気にしている雰囲気はなかったので、今まで俺たちの間では一度も話題として上らなかった内容なのですが。
いや、タバサに関しては、俺の前に殆んど下着姿同然のキュルケが居ても、眉ひとつ動かさなかったような気がしますね。
「それとも何か、ブリギッド。オマエさんは見た目や雰囲気通りの不器用さで、容姿を変化させる術の行使が出来なくて、その姿形しか取れないとでも言うのですか?」
何となくその可能性も有るかも知れない。そう考えて、問い掛けてみる俺。
そう。そもそも、彼女は精霊。その時の呼び出した相手。基本的には俺の望む姿で顕われる事の方が多いのですが、それも絶対では有りません。本人が胸の大きな大人の女性の姿で顕われたければ、その姿で顕われたとしても別に不都合はないはずです。
しかし、彼女はそんな事は行わずに、何故か自分の望む姿とは少し違う容姿で俺の前に顕われているらしい。
それならば、その不満の有る姿で顕われる可能性として一番高い理由は……。実は彼女は術に関しても不器用で、馬鹿力を発揮するのは得意なのですが、細かな細工を施すのは苦手なんじゃないかと思っても当然でしょう。
何故ならば、彼女の行使した術は巨大な破壊力を伴う魔法が多かったですし、空中機動は、直線は早いけど小回りが利かず、彼女が俺を認める為に行った模擬戦の時にちょこまかと逃げ回る俺を、最後まで完全に捉える事が出来ませんでしたから。
それに、彼女が発して居る雰囲気的に言っても、細かな術はやや苦手としているような雰囲気がプンプンして来るタイプの人間ですしね。
もっとも、その辺りが彼女から感じる妙に人間臭い部分で有り、同時に美点と言うべき部分でも有ると思うのですが。
しかし……。
「他の姿形になんかに変化出来る訳がないじゃないの。この姿で人間の前に現われる事は昔からの約束で決まっているんだから!」
かなり大きな声でそう怒鳴るブリギッド。但し、それに続けて、だんだんと小さく成って行く声で、何時、誰と約束したのかは覚えていないんだけど……。と続ける。
特に、最後の方は正面
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