第二十問兄妹
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「笹本君?」
吉井くんからあってほしい人がいるって言われたけどそれって笹本君のことかな?
「さて僕らは、帰ろういこうみんな」
皆が帰って私と笹本君だけになった。思いきって聞いてみる。
「笹本君背中の傷のこと教えて」
「傷……ああいいぜ昔妹を助けるために熊に引っ掛かれた傷だ。まぁその妹も今は、どこにいるか分からないけどな」
「もしかして笹本君って昔如月一真って名前だったんじゃ……」
「ああそうだ」
「妹のためにセキュリティをハッキングした事ある?」
「あるけど……どうかしたのか?」
やっぱりだ……笹本君は、私のお兄ちゃんだ。やっと会えた。12年振りに……そう思うと私の頬を涙が伝っていた。
「如月?!どうしたんだ?!」
「やっと……やっと会えた………お兄ちゃん」
私はお兄ちゃんの胸に飛び込む。お兄ちゃんは、かわさずに抱き抱えてくれた。
「もう顔も名前もほとんど覚えてないでも……お前の名前読んだことあったからな……こっちこそやっと会えた…鈴」
「お兄ちゃん……私あのときの事謝りたかったの……本当にごめんなさい」
「怒ってねーよ……」
そう言って私の頭をグシャグシャする。お兄ちゃんが私にいつもする事……本当になつかしい。
「今までありがとうございました」
「いいのよそれよりお兄ちゃんと仲良くね」
如月の兄上が見つかって如月は、家に帰ることとなった。
「木下くんまた明日学校でね」
「お、おうまた明日な」
「あんた口調変わってるわよ」
どうしても如月の前だと心臓がバクバクしてうまくしゃべれないのじゃ。
「鈴行くぞ」
「あっ待ってよーお兄ちゃん」
如月が一真と一緒に帰っていった。
「にしても笹本君が鈴のお兄さんだったなんてねぇ」
「姉上は、一真の事が好きじゃからのー」
「な、あんたに言われなくないわよ!!」
その日の姉弟喧嘩はわしが勝った。
「ただいま戻りましたパパ」
今私は、パパの前にいる。
「鈴帰ってきたのか……なら決心はついたのだな」
「はい……私は、お見合いなんか行きません!!」
「な!?鈴?!貴様何をいっているのか分かっているのか?!」
「そんなにおこると血圧上がるぞ父さん」
お兄ちゃんが入ってきた。
「父さん?!……もしかして一真……一真なのか?!」
「ああ久しぶりだな父さん」
「鈴音は……お前の母さんは元気なのか?!」
「死んだよ十年前に」
帰り道に聞いたけどやっぱり悲しい。
「母さんいってたよ父さんが自分を犠牲にして会社を守ってたって……12年前、倒産寸前だった会社の社長だった父さんは家族を捨てた。借金の負担を押し付けないために……でも母さんは、気づいていた。だから鈴を残した。違うか?」
え?なにその話?私聞いたことない!!
「ああそうだ一真の言うとうりだ…
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