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『八神はやて』は舞い降りた
第1章 悪魔のような聖女のような悪魔
第6話 乙女はボクに恋してる
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思い出していてね。今晩は、豪華にしようと思っているんだよ」

「まあ、そうでしたの。お姉さまの料理は絶品ですものね」


(ククク。人気だな、お・姉・さ・ま)

(からかわないでくれよ、ヴィータ姉)


 ちなみに、おっぱい好きなのは、「八神はやて」だから仕方ないね。
 不可抗力というやつである。





 ――守護騎士とは、主に仕える騎士である


 主を守り、主のために戦い、主のために死ぬ。
 このことに、疑問を持つことはなかったし、いまでも思いは同じだ。


 ――しかし、仕えるに値する主であるか否かを考えたことはなかった


 主を盲信し、敵はすべて薙ぎ払い、将として指揮し、感情を殺し命令に従う。
 忠義といえば聞こえはいいが、自ら考えることを放棄し、感情のない機械の如く言われた通りに動く。


 ――まるで、道具のようだった


 たしかに、歴代の主達の多くは、我々を道具として扱った。
 しかし、全ての主が、初めから我々を、道具としてみなしていたわけではない。
 むしろ、我々の方が、機械であろう、道具であろうと頑なになっていたのではないか。
 永遠ともいえる期間、仕える主を選ぶことができなかった我々は、
 ときに、理不尽な命令をうけた。
 ときに、モノとして、扱われた。


 ――だからこそ、感情を廃し、「道具」たらんとしていたのではないか


 心優しい主と出会い、感情を思い出した現在だからこそ、そのように思うのだ。
 我々は、主はやてと出会い変わった。
 しかし、本当は、「変わった」のではなく、「戻った」というのが正しいのかもしれない。


 ――守護騎士は、仕える主を選ぶことはできなかった。


 けれども、運命は、私が真に忠義を捧げるべき主と巡り合わせてくれた。
 主はやて――――幼い身でありながら、誰よりも強い輝きをもつ少女――――を守ることこそ、我々守護騎士の、ヴォルケンリッターの使命である。
 誇りを持って私は誓おう。


 ――烈火の将の名にかけて



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