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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第四十五話
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か。俄には考えられないが…まさかこの世界も…私ですらも架空の人物とは…」


僕の話の全てを聞き、驚きが隠せない様子でいるニアタ。
それは当然だろう…自分が架空の存在だなんて知ったら。
……でも。


「僕も始めは…此処にある全てが誰かに作られた存在なんだ、とか考えたりしてた。でも…此処で皆と一緒に居て思ったんだ。今、此処で笑ったり、泣いたりしてる皆は…ちゃんと生きて、自分の意志で感情を出してるんだ、って。例えゲームの世界だろうと…僕が元居た世界と同じ、今を生きているんだって」



そう、僕は自分の思いをニアタに告げる。僕の言葉にニアタは少し驚いた様子を見せた後、どこか嬉しそうな様子を見せた。

「そうか。…この事を他の皆は?」

「言ってないよ。知ってるのは今話を聞いたニアタと…僕の中にいるヴォルトだけかな。他の人に言う気は無い。もし、言ったら…多分皆、『自分が誰かに作られた存在』とか、『誰かが描いたシナリオ通りに動いてる』とかで、混乱したりすると思うから」


「…確かに、そうなる確率は高いな。…それで、もう一つの方だが…」


聞いてきたニアタに僕は小さく首を横に振って説明すると、ニアタは納得したように頷いた後、少し間を開けてそう言った。




「…僕の身体の事…だよね。僕にも正直よく分からないんだ。…あの時車に当たった感触も、痛みも確かに感じて、『死』を感じたのに…今此処にいるんだから」


「……これはあくまで私の推測なのだが…恐らく…言いにくいのだが、君は確かに『元の世界』で死んだ、もしくは生きてはいるが肉体が動けない状態になってしまったのだろう。…そして何の原因かは不明だが、君の精神のみが『この世界』に飛ばされ…そしてその精神がドクメントを元に肉体を作ったのだろう。君のドクメントがボロボロなのは、恐らくその時にドクメントの情報をフルに活用した結果だろう」


ニアタの出した言葉に、僕は思わず驚いてしまう。
僕の精神だけがこの世界に来て、それで情報のドクメントを元に体を作ったって……。



「そんな話…本当にあるの?」

「…いや、私も実際そんな事があるなど見たことはない。あくまで、『そうかもしれない』、という推測の話さ。…力になれずにすまない」


「…そう、だよね。ううん、いいよ。今まで僕が隠し続けてた事、ニアタに聞いてもらえた事でスッキリしたし」


僕の言葉に小さく頭を横に振った後、申し訳なさそうに頭を下げるニアタに、僕はそう答える。
…結局分からず終いだけど…ニアタの言っていた『推測』…正直色々と合ってそうな気がする。
でも…それだとどうして僕は『世界樹の木刀』を持っていたんだろう…?



「……衛司。君は…この事も誰に
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