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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第226話】
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かったなぁ」

「でも、未来は従姉の姉さん居るだろ?」

「お姉さんはね? でも年下の弟か妹がいたら可愛いじゃない?」


 そう言いながら、先に買った綿菓子を食べてる女の子を眺める未来。

 綿菓子の順番が来たため、二人分の料金を支払い、綿菓子を受け取ると――。


「ほら、綿菓子だぜ」

「ありがとう。 ……何だかヒルトに払わせてばかりよね、私って」

「ん? ……気にするならたこ焼き、奢ってくれるか?」


 綿菓子を一口頬張ると、口内に甘い綿菓子の味が広がり、直ぐに溶けていく。


「たこ焼きかぁ……。 屋台のたこ焼きって美味しいのかな?」

「……作り手によるな。 下手な人だと硬すぎたり、柔らかすぎてぐちゃぐちゃだったりするが」

「ふぅん……。 まあ食べてみるまではわからないって事ね?」


 納得したのか、頷きつつも綿菓子を頬張る未来。

 浴衣に気を使ってか少し食べにくそうにしていた。


「……未来、食べにくいのか?」

「ん? ……少しね、やっぱり汚しちゃうと大変だし……」


 困ったような笑顔でそう伝える未来――。


「……な、なら俺が持ってやるから食べろよ?」

「え? い、いいの?」

「……あぁ、本当に食べにくそうだからな。 俺はもう綿菓子食べ終わったしな」


 そう言って未来から綿菓子を受け取ると、口元まで運ぶ。


「あ、ありがとうヒルト。 ……うふふ、何だか嬉しいなぁ……」


 笑顔で伝える未来は、そっと綿菓子を一口頬張る。


「……えいっ」

「ふぇっ……?」


 一口頬張った所で離れようとした未来の鼻に綿菓子を当てる。

 突然の事に、きょとんとしながらも徐々に状況がわかると――。


「――もぅっ!! やっぱり意地悪したぁっ!! こういう所は子供の頃と変わらないんだからッ!!」

「わははははっ!」


 怒って詰め寄る未来に、俺は笑って誤魔化す。

 鼻の頭には綿菓子がついていて、またそれが可笑しかった。


「悪い悪い。 イタズラの定番だろ? ほら、鼻の頭に綿菓子ついてるぞ」

「あっ。 ……〜〜〜〜っ!?」


 指で未来の鼻の頭についた綿菓子を取って食べると、直ぐに口の中で溶けていく。

 その一連の指摘と俺の動作に、顔を真っ赤にする未来を他所に――。


「ほら、食べなよ未来?」

「うぅ……。 また意地悪するんでしょ?」


 むぅっとジト目で睨む未来に――。


「一回成功して二回もしないって。 二回目は警戒されるしな」

「……そうだけど。 意地悪、しないでね……?」


 上目遣いで見上げる様
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