暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第2章 『ネコは三月を』
第35話 『掘り出し物』
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 手を止め、目の前にパネルを出して「電気系、産業系資格はここかな」といいながら何回かタイプすると、その男の前に所持資格がずらりと羅列した。


「資格の範囲内でしかやらないから……とまぁ、返事する前にもう終わったけど」


 ゆっくりと車体を下ろし、続いて車の周りを一周すると、先程男が傷付けた箇所も合わせて修繕し始める。その修理は人の手で行なわれているのに、見る見るうちに磨き上げられていった。


「ほい。終わり」
『…………』


 エリオとキャロには見慣れた光景過ぎた。だが、駆けつけた局員には人の目に追える速度であるにもかかわらず、何が起こったのかわからないようであった。


「んで、お話というのは、局員さん?」


 その女性が話を促す。


「とりあえず、名前とご職業を……」
「はいはい」


 ぴしりと敬礼をとり、


「名前はシンディア・ノヴァク、職業はあなた方と同じで時空管理局局員、今は出向先にいますが、所属は陸上電磁算気器子部工機課に在籍しています」
「電磁算気器子部工機課? 聞いたことありませんが……」
「まぁ、目立たない課なので……あ、そんな畏まらなくても構いませんよ。私、三士ですから」
「三士?」
「ええ、まぁ。うちの課、課長以外は三士なんですよ。いろいろとあってねぃ」


 そこからそのシンディアと呼ばれる女性は局員と再度、状況や自分の性格を説明しながら、うまく自分に罪がかからないように話を操作していき、何かあったらお伺いするというかたちに話を終わらせた。
 エリオとキャロは、その彼女の口から出たコタロウと同じ所属課である女性をじっと見つめ、ふと声を漏らした。


『……機械士(マシナリー)
「ん?」






△▽△▽△▽△▽△▽






「へ〜、若い子が局員になるってのは少なくはないが、いるもんだねぃ。それで、えーと――」
「エリオ・モンディアル三等陸士であります」
「キャロ・ル・ルシエ三等陸士であります」
「いいよ。二人とも今日はオフだろう? そこまで畏まらんでも。エリオくんに、キャロちゃんだねぃ」


 先程の場所から移動し、今は海の見える広場に腰を下ろしていた。


「それで、君たちの課にいるんだって? 機械士」
「あ、はい。コタロウさんが……」
「ネコ、か。ここ5、6年見てないねぃ、そういえば」
「連絡とか、しないんですか?」
「あー、業務連絡的なものはほとんどイヌ課長が、あ、課長はドグハイク・ラジコフといって、ドグだからドッグでイヌねぃ? んで、そのイヌが出すし、プライベートは面倒くさい」
「はぁ」


 ベンチに座る前に買ったジュースに口をつけ、くるくる
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