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魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第2章 『ネコは三月を』
第35話 『掘り出し物』
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「ちょっと、コタロウさんと話してたんだ。フェイトさんからキャロをちゃんとエスコートしなさいって言われてたから、その仕方というか……」
「気にしなくていいのに」
「えっと……ほら、今日はキャロと楽しく過ごしたいし、ね?」
「へ?」


 エリオが、訓練のときには見せることのない無邪気な笑顔に、キャロは意表をつかれ、少し戸惑い体温が少し跳ねた。


「えと、あ、ありがとう」
「じゃあ、行こっか」
「うん!」


 ひとまず、2人はシャリオのプラン通り進めるために、改札を通り抜けた。
 プラットフォームへ向かうときの階段に差し掛かったとき、


「ねぇ、キャロ」
「ん?」
「コタロウさんって、厳しくない?」
「あ、うん。そう思う」


 彼女は疑問に思うことなく、こくりと顎を下げた。


「こっちの方が良いとか言わないで――」
「自分で考えさせて、本人に選ばせるよね」


 それは自分が認められている証拠なのではあるが、なにか突き放されているようで寂しくもあった。






魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第35話 『掘り出し物』






 エリオとキャロはサード・アヴェニューに着き、シャリオのプランの通りに市街地を歩くことにした。衣服店では帽子から靴下まで、どれが似合うか、どちらが似合うかなどを話し、エリオは彼女に対していつも着ている制服のようなきっちりしたものより、余裕のあるゆったりした服装が似合うと感じ、キャロは彼に対し、今着ているフードも十分似合うが、襟のあるシャツに腕や首にアクセサリーを身に着ければ、より()えると思った。
 他にも本屋へ行けば、最近シグナムが歴史書を読むようになり、時々コタロウに顔を合わせながら教わったりしていたことを話し、ウィンドウの中にドレスやスーツがあれば、ヴィータが夕食後にコタロウにテーブルマナーを習っていることを話した。さらに加えるなら、コタロウがリインの要望でサイズに合った家具や髪留め、寝巻き(パジャマ)などを作ったりしていたことも話題に出した。多分今日の『着流し』というのも彼女は要望するだろうとも話し、会話は途切れることがなかった。
 自分たちがフェイトに引き取られたあとの話も話題に上ったが、自分たちが今おかれている環境を考えれば、後ろ向きな考えは出てくることはなく、楽しく話すことができた。こんな休みは今後あるか分からないが、この充実した日々がずっと続けばいいと心の底から2人は思い会話を弾ませた。
 そして、お昼はどんなものを食べようかと相談しようとしたとき、


「おい、おばさん。何してくれてんだ、おれの車によォ!!」
「前輪はずした」


 とある人だかりにいる
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