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魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第2章 『ネコは三月を』
第34話 『ラッパのラ』
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ラさせて、目線を落として苦笑うスバルに「あぁ」とティアナは声を漏らした。若さゆえの強さの探求にもスバルとティアナの間には違いがあるためだ。恩師の下で教わりたいという純粋な想いの差がそれを引き止めたのだろう。そして、それはティアナにも十分伝わった。


「それがいいわね。私もそうありたいけど――」
「ネコさんから習いたいんでしょ?」


 意味ありげにスバルは笑う。


「何その笑い」
「からかってみたの〜」
「……缶を捨てたことにこれほど後悔したのは、今日が始めてよ」


 いざ投げようとした缶が既にダストシュートの中であることに不満を覚えながら、ゆらりとティアナはスバルの背後へとまわる。


「だって最近ティア、まるくなったって言うか……えと、なんで怖い顔してるの?」
「缶があれば投げるだけですんだのに……まさか」


 スバルの頬に痛みが走った。


(つね)ることになるなんてねぇ」
「イタタタ! イタイよ〜〜ティア〜〜」
「アンタ本当に、そのうち痛い目みるわよ」
「ふぎゅぅ〜〜。うん、し、知ってる。げ、現在進行形で体験中ぅぅぅ〜あうぅ〜」


 しばらく、摂ったばかりの水分をスバルは目から消費することになったが、なんとか微量で済み、訓練での反省文がまだ完全に終わってないこともあり部屋に戻ろうということになった。
 その時、


「ティアナさん、もしその時は僕も一緒にいいですか?」
「ん、ああ、AGの訓練? まだ、色々分からないところがあるけど……別にいいんじゃない? フェイトさんがいいって言えば」
「はい!」


 エリオも興味があることを示し、全員休憩室をあとにした。






魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第34話 『ラッパのラ』






「はい。今朝の訓練と模擬戦は終了。お疲れ様」
『お、お疲れ様でした』


 早朝、前夜の過失のことなどすっかり忘れてティアナを起こすために彼女の胸を揉みしだき、案の定お返しに踏みつけられたあと、スバルは皆と揃って訓練場に向かい早朝訓練を済ませた。なのはやヴィータが考えた訓練カリキュラムは新人たちの日々の成長に合わせて組まれているため、慣れるということはなく、終了時にはへとへとになり、それが早朝、午前、午後、時には夜へと続く。
 そして、今日の早朝はいつもより若干激しく行なわれた気がした。
 今、スバルたちはなのはたち隊長の話を聞くために膝を抱えて座り込んでいる。


「でね、実は何気に、今日の模擬戦が第2段階クリアの見極め試験(テスト)だったんだけど……」
『――えっ!?』


 なのはは本当に何気なく、雑務中のながら会話のようにス
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