暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第2章 『ネコは三月を』
第31話 『太陽と月』
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自分の手が、まだコタロウの顔の付近で止まっているのを見て、彼も気付いた。
「……っと、これは、その」
「エリオくん、エリオくん」
「な、何?」
「私も」
「はい!?」
「私もやってみたい」
「え、あ、なんだ、うん、はい」
一瞬、キャロが自分にもやって欲しいといわれたのかと思いびっくりするが、すぐに違うことが分かり、彼女にフォークを手渡した。
「ル・ルシエ三等陸士?」
「はい、コタロウさん。あーん」
「あーん」
コタロウは疑問に思うも、彼女はそれには答えず、彼の口に持っていくと、彼は首を傾げながら口を開いた。
「おいしいですか?」
「むぐ……はい。美味しいです」
「ふふっ」
食堂で出てきている料理なのだから、彼女の食べているものも同じであろうと再び彼は首を傾げる。
「皆さん、一緒の料――」
「キャロ、あたしもあたしもー」
「はい、どうぞ」
彼のフォークは、スバルへ渡る。
「はい。ネコさん、あーん」
「はぁ。あーん」
何故、このような自分の食事を阻害する行為を進んでやるのか、コタロウには分からなかった。思えば、ジャニカとロビンも取りあっていた気がする。
「ティアもやってみる?」
「な、何であたしが!」
「はい。ご迷惑をかけてしまい申し訳ありません。ランスター二等陸士、モンディアル三等陸士にお渡しください」
「ぁ、ぅ……」
一瞬顔を歪め、顔を上気させた後、ティアナはスバルからフォークをもぎ取った。
「ネコさん! あーん!」
「……あの、ご迷惑――」
「あーん!」
「あ、あーん」
彼は終始疑問が取れない様子で、ティアナに断りを入れようとしたが、無理矢理顔に近づけられたこともあり、口を開いた。
口に入れられた料理を飲み込み、ティアナの手に握られているフォークをエリオに渡してもらうようにお願いするため、再度口を開く。
「ランスター二等陸士、フォークを――」
「ネ〜コ〜さ〜ん!」
「ん?」
「あーんですぅ!」
「――ングッ」
パンが、いや、パンを持ったリインが自分の口目掛けて飛んできた。
口に入るとかくんと彼は強制的に上を向く。
「どうですか? おいしいですか?」
『リイン曹長、それは、さすがに……』
彼はどうかわからないが、新人たちは背後からいきなり現れた彼女に驚いた。
彼にとって良かったのは、それほどパンが固くなかったことだ。ゆっくりと器用に食べている。
「んくっ……おいしいです」
「ふふふーん。よかったです〜」
そのままリインは満足したのか、自席に帰っていった。その隣でシャマ
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