暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第2章 『ネコは三月を』
第31話 『太陽と月』
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どうやって運んだろうなと考えながら右を向くと、そこには大量の工具が置かれていた。
(なるほど。工具を別にして運んだのか)
ずり落ちた羽織に目を落とし、頷く。
彼は傘を持ってセットアップを解き、いつものつなぎ姿に戻ると、胸元を開き、工具を袖や胸に仕舞い込んでいく。どうやら、バリアジャケットに変身しても工具が消えることはないらしい。ただ、それとは違い、足のポケットにも工具を入れていく。
(あの一撃、効いたなぁ。4年5ヶ月ぶりだ)
彼は、試験協力者が怪我をしてしまうことに気付いたとき、試験後、なるべく問題なく行動ができるように努めることを一番の優先事項としている。ジャニカとロビンは彼が自分の攻撃を受け、気絶するたびに、「自分を優先しろ (なさい) !」と怒りや泣きつきに近い訴えをされるが、コタロウにとってこの行動は当たり前であり、気絶して遅れた作業は自分だけにかかる負担なので、気にはしなかった。
もし、本当の戦闘になったときは、対応を変えれば済む話だ。自分の行動による負担は自分で取ればよいと考えている。
コタロウは時計を見る。
(今は……17時、か……)
休憩時間を抜くと、4時間分の遅延が発生していることがわかる。
そして、通常勤務時の作業項目を確認し、残作業を終わらせるため、
「……仕事」
彼は医務室をでた。
△▽△▽△▽△▽△▽
「フェイト隊長も本当に強情なんだから」
「もっと休んでてもよかったんだぞ?」
「……ごめん」
午後の訓練が終わり、全員で身なりを整えて隊舎へ戻る頃、なのはとヴィータは途中で訓練を見に来たフェイトに、苦笑にも拗ねるようにも似た口で言葉を漏らしていた。
シャマルから許可を得ていても、心配なのは変わりないのだ。
「気をつけてね」
「全くだ」
「……ごめん」
彼女たちに対し、フェイトは謝る以外の言葉は許してもらえそうになかった。
そして、隊舎の入り口をくぐり、何度目かのなのはたちのお叱りに、何度目かの謝りを見せようとしたとき、
「ヴィータ、なのはちゃ、いや、なのは隊長、フェイト隊長!」
『……ん?』
なのはたちと目があうとはやてが早足で近づいてきた。小走りといってもいいかもしれない。
「どうしたの?」
「コ、コタロウさん見なかったか?」
彼女の後ろからシャマルも少し息をついて、彼女たちに近づく。
「八神部隊長、ネコさんがどうかしたんですか?」
「さっきな――」
「コタロウさんがいなくなっちゃったんです〜!!」
『……へ?』
話を聞くと実に簡単で、シャマルはシャリオと
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