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魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第2章 『ネコは三月を』
第30話 『それはあなたです』
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した。
ハーケンは彼の頭上を斜めに通り、振り終えたフェイトは右腕が左目を隠すような残身をする形になる。
自分の攻撃があたる感触はある。しかし、擦れる音とともに軌道をずらされ、空振る姿勢を残して相手を見据えるかたちで終わる。そして、相手は攻撃が逸れたのを見届けてから自然体に戻る。
二撃、初撃もあわせると三撃、見事に自分の攻撃は受け流された。
純粋に驚くが、それよりも心に息吹くものがあるのをフェイトはまだ自覚できずにいた。
(次は……)
と、正面からではなく、彼の横に移動してみると彼はそれに合わせて彼女の正面を向くように動く。ただ、位置は動かない。
それではと横に移動しながら視線をコタロウに向けず、払うように腕を振ると、腕が別の意思を持ったように上に弾かれた。いや、弾かれても反動は腕には響いてはこず、もともと自分が上へ払おうとしたかのように違和感が無い。
力強さより、速さを重視したほうが良いかもしれないと、攻撃に意識せずに戦術を練る。
その間、絶えず振り下ろし、振り上げ、右払い、左払いと攻めてみるが、全て音を奏でながら軌道をずらされ、当たらなかった。
(……うん! まずは……)
フェイトは自分が口を僅かに緩めていることに自覚はなく、自身の速度を上げ始めた。
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第30話 『それはあなたです』
――――試験開始 0〜5分
out
(
アウト
)
eyewall
(
アイウォール
)
フェイトの初撃があまりにも綺麗に逸らされたのを見て、特に新人たちは目を見開いた。なのはたちも多少驚く。
二撃目も同様にコタロウが受け流したのを見て、それが
偶々
(
たまたま
)
でないことを自覚させた。
彼はそういうスタンスなのだと。
「なのは隊長」
「……何、八神部隊長?」
「なのは隊長だけやないねんけどけど、戦術、主に接近戦においてはそちらの方が詳しいはずや、分かったことがあれば、念話でもええ、考えずに口に出してほしい」
はやては彼が避けるわけでなく、バリアで受けることもしなかったことで、これから予測される、不明事項をなるべく無くそうと全員に呼びかけた。
了解ですと全員は頷く
フェイトは彼との距離を保ちながら周囲を回り、攻撃を繰り出すがどれも初撃と同じように受け流されていた。
「フェイトの戦術、決まったみたいだな」
「うん」
ヴィータの言葉になのはが頷き、フェイトは彼と距離をとる。
彼女のマントが揺れる。肩幅にあわせてハーケンを握り締め、左足を後ろに前のめりになり、
「はァッ!」
初撃よりは倍以上の速さで突っ込
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