拝啓お義母様。お義母様の元侍女にお会いしました。
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「セイレーン様、あまり落ち込まないでください。セイレーン様はコレー様を探して、見付からなくて悲しくて泣いていただけですよね?」
「ひかり様・・・」
「セイレーン様はコレー様のこと大好きですもんね。私だって大好きな人がいなくなったら悲しいです」
「しかし、私はご子息様達のゆとりの時間を・・・」
「皆気にしてませんよ。ピクニックはまたできますから。その時はセイレーン様もご一緒にピクニックしましょう。まだまだ料理は下手ですが頑張って美味しいモノたくさん作りますので!」
「・・・ハイ、その時は必ずご一緒させていただきます」
やっと笑顔を見せたセイレーン様。小さく頷いた彼女は住まいを正し真剣な表情でルカくんに語りかけた。
「ご子息様。僭越ながら私目にこの国の魔術士達からご子息様達への目を誤魔化す為囮をさせていただきますようお願い申し上げます」
その言葉を聞いてルカくんはもちろん私も目を見開いた。
「セイレーンさんそれは呪歌を使うってことですよね? この国の方々を危険に晒す事はもちろん貴女自身が危険に晒される事になるなら僕は容認できません」
ルカくんは悲しそうな表情で首を横に振る。
私もルカくんのお母様の侍女でありピクニックに来てくれると約束してくれた心優しい彼女が危険に晒されるのは嬉しくない。
「しがないニュンペーである私の身を案じてくださりありがとうございます。しかし、かつて支えていた女神のご子息である御身を一番に考えるのが侍女である私の責務である事をご理解ください。ご心配には及びません。歌うのは確かに呪歌ではございますが人の子に身投げなどさせませんし、皆様が無事に逃げ切れたと判断しましたら私もこの国を離れますので」
彼女は笑顔で言った。
けど私は悟ってしまった。私の瞳に映る彼女の目は決意で充ちていた。
彼女は言葉にした通り誰も身投げをさせず歌い続けるだろう。私達が確実にこの場を離れたと確信できるまで“何時間”と呪歌で注意、意識を“全て”自分に向けて、たとえ魔術士達の猛攻に晒されその身朽ちようとも・・・
身体がふるえそうになる、涙がこぼれそうになる。
せっかく仲良くなったと思ったのにこれで最後になるかもしれない。そう思ったら次第に泣きそうになった。
けど、彼女は首を横に振る。ルカくんに悟らせるな、普通にしていて欲しい。どうか自分にコレー様の侍女だった頃のように誇りあるニュンペーとしての責務を果たさせてほしい。そう言っているのだ。
タナトス様とネメシス様は何も言わない。彼女の意を汲んだのだ。だとしたら私も何も言えない、言ってはいけない。
「わかりました。無茶は絶対にしないでくださいね。今度またピクニックをするのでその時はネメに行かせますから」
「若の
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