第五十話 遂に開催その十一
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「お水が違うから」
「何か違うんですか」
「イギリスの水は最高にまずいのよ」
「あれっ、先輩イギリスに行かれたことがあるんですか」
「うちの兄貴が一回変なこと言い出したのよ」
「変なこと?」
「ネッシーを見つけだすんだって」
スコットランドのネス湖にいるあの未確認動物だ、いないという説も有力だがいるという説もかなり根強い。
「そう言ってね」
「まさかネス湖に」
「行ったのよ、何も見なかったけれど」
「それでその時にですか」
「まずかったわよ」
イギリス人が誇れる数少ない味のそれすらというのだ。
「飲んだ瞬間私も兄貴もうわ、ってなったわ」
「そんなにまずかったんですか」
「お水が違うから」
「日本のお水と違うんですね」
「日本でも関西と関東ではお水が違うわよ」
今彼女達がいる神戸も関西だ、それで言うのだ。
「向こうは火山灰の上にあるからね」
「お水が悪い、そういえば聞いたことがあります」
「それでお料理の味も違ってくるのよ」
「だからイギリスの紅茶もですか」
「勿論他のお料理も折り紙付きよ」
ある意味でだというのだ。
「というかあのレベルになると日本だとお店が逆の意味で評判になるわね」
「まずくて、ですか」
「陸上自衛隊の食事よりね」
まだ悪いというのだ、尚陸上自衛隊の食事は料理に関しては素人の士の人達が持ち回りで作る、即ちオリエンテーションの食事と同じだ。
「凄いから」
「うちの学園の食堂だと」
「うちの学校イギリスからの留学生も来てるわよね」
「はい、結構な数が」100
「その人達がうちの食堂のお料理食べてびっくりするから」
そうした話もだ、部長は琴乃にする。
「つまりね」
「イギリスのお料理はですか」
「まずいのよ」
「ううん、噂には聞いてますけれど」
「イギリス料理は日本で日本人が作ると美味しいのよ」
部長は真顔で言う。
「そうするとね」
「つまりそれって」
「そうよ、イギリスの食材とイギリス人の料理の腕がね」
その二つが問題だとういうのだ。
「酷いのよ」
「それが日本ではですか」
「食材といいシェフがいるからね」
だからだというのだ、日本で作られるイギリス料理は。
「美味しいのよ」
「そうなんですか」
「そう、フィッシュアンドチップスもティーセットもね」
そうしたイギリスを代表する料理がというのだ。
「日本人が作ると美味しいのよ」
「そうなんですね」
「ところがイギリスで食べたそういうものは」
「ティーセットもですか」
「お菓子も期待しない方がいいわよ」
イギリスの代名詞とまでなっているものでもだというのだ。
「絶対に日本で食べた方が美味しいから」
「紅茶もですか」
「そう、朝御飯もね」
イギリスは朝
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