第三幕 王子の洋館その五
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「あのスパゲティは」
「そうだね」
「他にも色々な洋食のメニューがあるけれど」
「どれもだね」
「そう、欧州のものとは違うから」
それは決してだというのです。
「そのことも味わってもらうから」
「今からだね」
「じゃあ中に入ろう」
お家の中にだというのです。
「そうしよう」
「うん、じゃあね」
先生も王子の言葉に頷きます、そしてなのでした。
先生は王子が住んでいる洋館の中に入りました、洋館の中は白くダークブラウンの階段もあります。玄関があってそこで靴を脱いでスリッパを履きました。
このことは欧州と同じです、ですが全体の雰囲気が。
「ううん、イギリスみたいで」
「また違うよね」
「かといってフランスでもイタリアでもないね」
「ドイツでもね」
「また違うよ。強いて言うのなら」
先生はその洋館の中を見回しながら王子に言いました。
「日本の中に入った欧州だね」
「お風呂場とおトイレも別々だよ」
そこもイギリスと違うというのです。
「寝室はベッドだけれどね」
「違うんだね」
「そう、お風呂場はね」
やっぱりおトイレとは別々だというのです。
「離れてるよ」
「そこが全然違うね」
「日本だよね」
「そうだね、それでお風呂場の設備もよくて」
「毎日楽しく入っているよ」
そのおトイレとは別々になっているそのお風呂場でだというのです。
「いつもね」
「それはいいことだね」
「じゃあ今からね」
王子は先生ににこりと笑って言いました。
「その洋食をご馳走するから」
「日本の」
「シェフが今から準備してくれているんだ」
「そういえば今まで和食は食べてきたけれど」
鯖の煮付けやお握りにお味噌汁、おうどんや丼といったものをです。ゴーヤチャンプルも美味しかったです。
「洋食はまだだったよ」
「そう思ってなんだ」
「今日は僕を洋食でもてなしてくれるんだね」
「楽しみにしていて、凄く美味しいから」
洋食もだというのです。
「和食に負けない位にね」
「そう、それじゃあね」
先生は王子の言葉ににこりと笑って食堂に入りました。そして暫く待っているとまずはサラダが来ました。
サラダのドレッシングは白いです、レタスと胡瓜、ラディッツに若布のサラダを食べて先生は言いました。
「多分フレンチドレッシングだけれど」
「やっぱりフランスじゃないよね」
「少し違うね」
「和風フレンチドレッシングだよ」
それがその白いドレッシングだというのです。王子は先生にお話します。今二人は白いテーブルかけがかけられたテーブルに向かい合って座っています。
「言うならね」
「そうだね、海草も入ってるし」
「日本だよ」
最初のサラダもだというのです。
「これも洋食なんだ」
「成
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