第三幕 王子の洋館その四
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「だから普通のお茶じゃないのよ」
「成程、お茶だけでなく玄米の味もするんだ」
「だからその分もね」
「美味しいんだね」
「それがこれなのよ」
このお茶だというのです、玄米茶だと。
「他にも色々なお茶を買って来たけれどね」
「玄米茶以外にはどんなお茶があるのかな」
「本当に色々なの」
ダブダブはこう前置きしてから先生にどういったお茶が今お家にあるのかを説明します。
「麦茶にこぶ茶、梅茶に煎茶にほうじ茶、抹茶にね」
「本当に多いね」
「勿論紅茶もあるわよ」
イギリスでいつも飲んでいたそれもだというのです。
「けれど紅茶の種類もイギリスみたいに一杯あって」
「スーパーにだね」
「そうなの、コーヒーも揃ってるわよ」
そちらもだというのです。
「何か凄く一杯種類があってどれがどれかわからない位なのよ」
「それで日本のお茶はだね」
「ええ、そうなのよ」
それだけの種類を買って来たというのです。
「どのお茶が一番美味しいか確かめたいしね」
「この玄米茶は美味しいね」
先生は今飲んでいるそのお茶について笑顔で述べました。
「とても」
「他にも一杯お茶があるからね」
「楽しめるね、そちらも」
「ええ、そうしてね」
こんなことをお話しながら日本のお茶も楽しむ先生達でした、そして。
次の日先生は王子のお家に招かれました、この日は日曜日でした。
王子の今のお家も神戸の八条町にあります、海が見える丘の上にあるそのお家は白い綺麗な大きい洋館です。
その洋館を観てです、先生は一緒にいる王子に言いました。
「いいお家だね」
「これも日本のお家なんだ」
「そうだね、イギリスかフランスのお家に似てるけれど」
「少し違うよね」
「日本が入ってるね」
イギリスやフランスのお家に似ていてもだというのです。
「イタリアも入っているみたいだし」
「これが僕の今のお家なんだ」
王子は煉瓦の煙突もあるそのお家を観ながら先生にお話します。
「ここから学校に通っているんだ」
「成程ね」
「いいよ、とても」
この洋館での生活もだというのです。
「中もいいし」
「そう、今から中に入って」
「それでお昼をご馳走するよ」
「お昼、楽しみだね」
「洋食だよ、今日は」
「洋食といってもだよね」
「そう、日本のお料理だよ」
そうなるというのです。
「やっぱり欧州のお料理を基にしているけれど」
「日本が入っているんだね」
「食堂で日本のパスタはもう見たよね」
王子は学園の食堂のことからもお話します。
「あれも」
「うん、スパゲティだけれど」
それでもだったのです。
「何かが違うね」
「そうそう、イタリアのだとケチャップは入れないけれど」
「あのナポリタンというのを見たけ
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