暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第2章 『ネコは三月を』
第28話 『ネコの傘』
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いような行動をとっているわけではないが、彼の場合、行動次第で予測のつかないものになり得る。
実はもう1つ、自分が『迷子になりやすい』という二重の意味も含んでいるのだが、それは口には出さなかった。
朝練が終わり支度を整えて、食堂で各々が席に着いたとき、よろよろと程良く髪に癖のついたシャリオが、足取り重く歩いてくるのが見え、誰も座っていないテーブルに座り、ぐにゃりと突っ伏すまでの一部始終を目で追う。
彼女は徹夜の1つや2つ軽くあしらってしまえる体力の持ち主であるのはずなのに、今日に限っては徹夜1つで
悄然
(
しょうぜん
)
してしまっていた。
何事かと思い、フェイトが同席しようと席を移動すると、なのはたちも心配なのか彼女たちの周りに席に着く。
「シャーリー、大丈夫?」
「あ、はい。体力的にというより、精神的に、少し疲れただけです」
ヴィータが気を使って飲み物を出すと、1つお礼を言って彼女は喉を潤した。
ヴァイスとコタロウは彼女たちから少し離れたところに座っており、1人は傍観し、寝ぼけ眼のほうはパンを口に押し込んでいる。
これ以上心配させてはいけないとシャリオは周りに食事を促し、一応自分の声が聞こえる位置に移動してもらい――その間にはやてたちも食堂に来た――フェイトは口を開いた。
「それで、コタロウさんのデバイスは――」
「やっぱり、スゴイのか?」
お腹に温かいものを入れたのかシャリオは幾分落ち着いて、ヴィータのもはや決定事項であるような発言にこくりと頷く。彼女は手に持った傘をテーブルの上に置き、
「このデバイス、自作なんです」
「……それは見れば、わかるな」
当然のような発言に、はやては全員の言葉を代弁する。
しかし、言わんとしていることが違うのか、シャリオは首を振って否定した。
「このデバイス『
潦
(
にわたずみ
)
』はミッドチルダ、古代、近代ベルカのデバイス規格のどれにも準じない、独自規格で作られています」
「ん〜、もう少し分かりやすく言ってくれるか?」
「あ、はい。デバイスっていうのは規格が統一されているんです。例えば、レイジングハートさんとバルディッシュさんたちミッドチルダの規格、グラーフアイゼンさんとレヴァンティンさんたち古代ベルカの規格はそれぞれ統一されています」
魔法術式と勘違いしてしまうがそうではなく、作成時の時代で修理がしやすいよう、デバイス規格が統一されているという。より簡単にいえば、レイジングハートのパーツの幾つかはバルディッシュに流用でき、グラーフアイゼンのパーツも同様にレヴァンティンに流用できるというものだ。その人にあった使用者独自のデバイスではあるが、細かいところでは統一されている。
「
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