暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第2章 『ネコは三月を』
第28話 『ネコの傘』
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り傘を眺めた後、そそくさとカップを手にとり開発調整室へ行ってしまった。
「徹夜するな、あれは」
「コタロウさん、シャーリーは、あの、結構のめり込みやすいコなので……」
「……はぁ」
首を傾げている彼とは違い、フェイトとシグナムは半ば落ち着いて休息の続きを楽しむことにした。
△▽△▽△▽△▽△▽
次の日、朝練の時に彼の特徴とも言える傘が腰に差さっていないのを見て、疑問を持つのは新人たちだけではなく、
「コタロウさん、傘、どうしたんですか?」
「フィニーノ一等陸士が拝見したいと仰っていましたので、お貸しいたしました」
フェイトと模擬戦を昼前に行なう事を経緯も含めて話し、なのはたちを感心させる。
「ネコさんの模擬戦かぁ……どんな戦いをするんだろうね」
「正直、想像できないわね」
「あの傘で、ですよね」
一見、傘の形状から見ると、持ち方から剣のように見え、やはりそれを振って戦うのだろうという予想がつく。
そこでふと、キャロがコタロウのデバイスに単純な疑問をもった。
「そういえば、コタロウさん。あの、デバイスには名前って無いんですか?」
「あります。ただ、傘のほうが呼びやすいので、普段はそう呼んでいます」
『傘』は2文字で済みますから。と、付け加えるとスバルがいの一番で口を開く。
「あの、自分の
相棒
(
パートナー
)
何ですから、名前を呼んであげたほうがいいと思います」
「いいえ、私にとっては自分の手足と同義なので、このままで問題ありません」
自分の右腕に名前はないでしょう? というように、コタロウは自分のデバイスを『傘』と言い切った。全員、彼の言い分は納得はしづらいが、理解はすることができたため、それ以上強要をすることはしなかったが、キャロはそれとは別にそのデバイスの名前が気になったので、彼に訊ねると、
「
潦
(
にわたずみ
)
という名前です」
「にわたずみ、ですか?」
「はい。『水たまり』という意味が含まれています」
傘と言えば雨、雨と言えば水たまりという意味だろうか? と思うも、質問を投げすぎても失礼と感じキャロ達は心の中で完結させる。
「それに何か意味はあるのか?」
だが、ヴィータの考える真意は違うのか、躊躇することなく深く訊ねた。
「『水たまり』というのは、地上にたまりあらゆる方向に流れる水から『行方知らず』、ジャンとロビンは『神出鬼没』と皮肉りましたね」
全員、その意味の真意に関心を示すが、内心は、
『(確かに!)』
『神出鬼没』という彼の行動を表していることに深く深く頷いた。
別に気付かな
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