暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第2章 『ネコは三月を』
第28話 『ネコの傘』
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。なのはやフェイトたちとは前者、管理局に入局してから出会った人間とは後者であるパターンが多かった。なのはたちは言わずもがなとして、入局後は言ってしまえば『公』としての付き合いが多く、『私』としての付き合いが少ないためだ。この六課自体は普段から『私』に近い付き合いはしていても、もともと身内繋がりがあることもあり、前線以外の一般スタッフとはそれほど仲良くはない。
稀有な立場であるコタロウ・カギネ三等陸士もそれに近い存在である。
だが、彼は入局後――六課設立後――に初めて会い、これといった大きな事件に一緒に関わったわけでもなく、突然リインたちと仲良くなっている。
(いや、彼がどう思っているかは分からないか)
最近はヴィータも食事を切欠に彼と親密度を増し、彼を切欠に人間的に成長していた。その証拠に彼女もリインたちと同様に「ネコ」と彼を呼んでいる。
「そういえば、シャマルは何故彼と親しくなったのだ?」
「ん、それは出張任務で地球に訪れたときに……」
シグナムはその時いなかったザフィーラにその時の詳細を説明した。聞き終わった後、彼はコタロウの行動に驚きながらも納得する。シャマルの料理を全部食べたのだ。驚かないほうがおかしい。
しかし、シグナムやザフィーラは、彼女たちが仲良くなる切欠を知っていても、戦闘を交えずに突然意気投合することが数えるほどしかなかったために、どことなく違和感を感じていた。
「あ、シグナムにザフィーラ」
「フェイトとシャリオか、調べものか?」
交差する通路の右手から長髪の女性2人があらわれる。
「はい。スカリエッティについての情報が何かないかと」
結局めぼしい情報は何もなかったとフェイトは息をつく。
事件から彼を導き出すことはできても、彼から事件を導き出すことはできず、確証を得ることが困難であることを意味していた。
「でも、こんなことは当たり前だしね、根気が必要なんだ」
「殊勝なことだな」
彼女は頭を振って否定する。
執務官はそのようなことが大半なのだ。調べることに多くの比重をかける。確実性が欠ければ、もし行動を起こした時に関係の無い人にも被害が及ぶことが可能性がある。
「そうだ、お茶でも飲みませんか? 休憩がてらに」
「うん。どう、シグナム?」
外から帰ってきたばかりのシャリオとフェイトが休憩を促そうとする。
「残念だが、私は見回り中で――」
「行ってきて構わんぞ、私1人で十分だ」
「……そうか」
彼は隊舎の外に向かって、歩き出すのを目で追いながら、3人は食堂へ足を運んで行った。
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