暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第2章 『ネコは三月を』
第27話 『それは秘密』
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。
「お前、それ――」
「ほら、コタロウ」
ジャニカは驚いているヴィータを遮り、コタロウに合図を送ると、彼は正面にいる彼女に一歩近づいて、右手で相手の髪を僅かにかき上げ、耳元で、
「大変お似合いですよ、レディ・ヴィータ?」
「――ひぅっ!」
と、
囁
(
ささや
)
きかけた。コタロウが相互で制服を着ていない時に口調が変わるのは知っていても、彼の言葉は彼女の目を泳がせ、熱をもう一度跳ね上げようとする。
しかし、ヴィータは一度瞬きをした後、コタロウを正面からおっとりとした薄目で見つめ、僅かに微笑みながら、
「貴方も大変お似合いですよ、ミスター・カギネ?」
「お褒めに預かり、光栄でございます」
着替えている最中に、ロビンに教えられたことをそのまま返して、自制を取り戻した。
『(ええーー!? なにその紳士淑女の
遣
(
や
)
り取り!)』
周りは完全に、取り残された。
[シャマル、どう思う?]
[もう、今夜の夕食は私が作るしか……]
[うん。動揺してるのはよく分かった。次いで言うと、作らなくてええからな?]
[一体私たちがいない間に何があったんですか?]
シャマルが相当動揺しているのがわかると、リインがスバルたちに呼びかける。
[い、いえ……]
[私たちも何がなんだか]
[僕らはジャニカさんとお話したくらいで――]
[あったとすれば、ヴィータ副隊長が着替えている間にロビンさんが……]
自分たちがいた限りでは何もなかったことを話す。
寧
(
むし
)
ろ、自分たちも驚いたくらいなのだ。
そうしている間にも、ジャニカはロビンを後部座席へ促した後、運転席に座り込み、
「貴女もどうぞ」
「お、おゥ。あ、いや、ありがとう」
コタロウもヴィータを同様に促して、助手席に座る。
「そうだ、1つ教えておこう」
「な、なんでしょうか?」
車の窓を開き、近くにいるはやてに笑いかける。
「女性のエスコートは、ネコには既に教え済みだ」
「え? はぁ」
他の女性でも同じ対応を取るぞ? というジャニカの思いは、はやてには届かず、
「それより、あの、うちのヴィータは無事に帰ってきますやろか?」
変わりすぎたヴィータに内心はやては心配になり、正しいかもわからない質問をジャニカに投げた。
その質問に彼は口の端を吊り上げながら、人差し指を口元に、片目を瞑り、
「それは秘密」
アクセルを踏んで、車をホテル・アグスタへ走らせた。
△▽△▽△▽△▽△▽
車内でヴィータはロビンから『演じる』ということを教
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