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『ポケスペの世界へ』
第十二話
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「野生のシェルダーやな………」

「怪我をしてるわッ!! 多分あのポケモンの攻撃でだわ」

 俺はシェルダーを拾い上げて、リュックからいい傷薬を出した。

「ほら、大丈夫か?」

 シェルダーの顔色が良くなり、シェルダーが笑う。

「よしよし。ほら、ピカチュウと遊んどき」

 ピカチュウを出して、シェルダーと遊んで る。

ビビーーーッ!!

 その時、図鑑が鳴った。

「エラーッ!? 追尾不能なのッ!?」

「なんだ故障か?」

「違うわッ!! ちょっと貸してッ!!」

 クリスが四つの図鑑を見せる。

「ほらッ!! 四つ同時に、しかも同じ機能が故障だなんて有り得ないわッ!!」

「故障はしとらん。なら………」

「もう誰かが捕獲したってーのか………」

 俺の言葉にゴールドがそう結論を出した。

「俺達以外にも何処からかボールを放ったト レーナーがいて、そっちの方が一瞬早くルギアの額を捕えた」

 シルバーはそう言ってヤミカラスを出した。

「ちょ、ちょっと何処へ行くのッ!!」

「俺の勘が正しければそれは恐らくこの住家を襲った攻撃者でもある。全ては仕組まれてい たッ!!」

「まさか貴方一人でその攻撃者を探すつも りッ!? まずはオーキド博士やウツギ博士に相談しましょうッ!!」

「おいおい学級委員ギャル。アイツにオーキドのじーさんやウツギ博士と連絡を取れなんてこたぁムリな話よ」

「どうしてッ!?」

「ム、ムリなもんはムリなんだよッ!! 雰囲気で察しなッ!!」

 苦しい言い訳やなゴールド。

「貴方はいいのッ!? 彼を一人で行かせ てッ!?」

「………あぁ、別にいいぜ。ちょっと前までなら俺も言ったろうさ。オイ、また一人で行くのかよッ!! ってな。だが、今はそうは思わねえ。アイツと俺は同じ敵を追ってる。だから例え別々に動いていようと、その敵に行き着く時にゃあ絶対また顔を合わせる。そう思ってっからよ」

「同じ………敵?」

 シルバーは無言のまま島から去った。







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