暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第24話 『首肯、凪の如し』
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ものの、泣きはらすという事はなく、最後に軽く
拭
(
ぬぐ
)
い、相手に伝えると、モニタが開き向こう側には表情を窺うようにみて安心するユーノが映る。
「よかった、いつものなのはだ」
いつもの自分とはどんなのだろうと不思議に思うが、彼から見ても自分がいつもの自分であることが分かると、目を細めてにこりとする。
向こうも合わせて微笑んだ。
「ありがとう、ユーノ君」
「ううん。気にしないで、だって僕はなのはの
友達
(
・・
)
なんだから」
「……バカ」
「え、と。なのは?」
ユーノは画面の向こうの彼女が聞き間違いかと思えるような反応を返したので首を傾げる。心なしか口をヘの字にしているように見えた。
言ったなのはも驚いて、すぐに頭を振る。
「う、ううん! なんでもない、なんでもない! も、もう大丈夫だから!」
(えーと、あれ? なんだろ、モヤっとした)
「本当に、今度の今度は大丈夫! ほら、時間もアレだし」
「う、うん。分かったよ。でも、無理はしないで」
通信を切る前に、もう一度心配されたが、手でグーをつくって「大丈夫!」と返し、手のひらを振ってユーノと別れた。
(多分、まだ完全じゃない。でも大丈夫。今度はきちんと言おう!)
なのはは正面から風を受けながら大きく深呼吸をして、余った昼食時間のつぶす方法を考えることにした。
△▽△▽△▽△▽△▽
とすんと座る音と人の気配を感じてそちらを向くと、ある意味今日の模擬戦で一番近くで見ていた男性が自分より少し離れたところに座っていた。
おそらく昼食後の休憩場所を個々に選んだのだろう、彼は常で休憩をとることはなく、毎回場所を移動していた。
『…………』
その前に、何人かスバルのいる休憩室に入りはしたが、彼女の放つ拒絶する空気に
圧
(
お
)
されすぐに出ていってしまった。それはエリオとキャロも例外ではない。
コタロウは間もなく、飲み物を空にして休憩室を出ていこうとしたとき、
「ネコさ、いえ、コタロウさんも、見てましたよね?」
「何をですか?」
スバルの突然の質問にも特に動揺することはなく、空になったコップを捨てるのを止め、彼女を見る。
「今日の模擬戦と、普段のティアと私の個人練習を、です」
「はい」
彼女は顔を下に向けて、コタロウを見ることなく、まだ一口も付けていない飲み物に視線を移す。
「朝とか、夜、頑張ってましたよね?」
「休むことなく練習に励んでいたと、グランセニック陸曹から聞いています。短い間ですが、ここ数日と比べるのであれば頑張っていたと思います」
「……間違っていたんですかね、
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