暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第24話 『首肯、凪の如し』
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なっても、持ち前の前向きさで自身を取り戻すことができたのだが、自分の慢心から生まれた自己嫌悪には慣れておらず、解決するのに必要なのが時間なのか、それとも他の何か(・・)なのか分からないのだ。
 気づけば膝を抱えて少女のように座り込んでいる。


(こういうとき、どうすればいいのかなぁ)


 相談したいわけではないし、誰かに解決方法を聞きたいわけもない。霞のようなもやもやした感情が出口の無い部屋に閉じ込められて、不思議と気流を生み出してぐるぐると渦を巻いている。
 午後にはまた訓練がある。それまでには何とか自分を取り戻したい。


<マスター、通信です>


 そんなことを思っているときに、不意に通信が入る。


「ん、誰だろ……って、ユーノくん!?」
「やぁ、なのは」


 相手が意外だったので、一瞬ユーノの名前を口に出しても理解するまでに時間がかかった。ぱっと立ちあがる。


「ど、どうしたの!?」
「あー、うん」


 画面先のユーノは何か気まずそうに頬を掻いている。


「ええっと、本当なら多分、仕事のことだろうし、僕がいうのはどうかなぁと思ったんだけど……」


 そこから先、今度は口ごもり顎を引くが、意を決したように、


「なのは、何かあった?」
「……え」


 思い切り相手は彼女に踏み込んできた。


「それ、って……もしかして、フェイトちゃんやヴィータちゃんたちが何か?」
「へ? いや、違うけど……」


 いくらなんでもあの2人が今の自分をはやてやユーノに話すとも思えなかったが、あまりにもタイミングが良すぎる。だが、彼は何のことだろう? と首を傾げるところを見るとどうも違うらしい。


「そ、そう。うん、何もないよ。大丈夫」
「そう?」
「え、と。なんでそう思ったの?」


 では、何故そう思ったのかが気になり、なのははなるべく表情を装いながら、相手を遮って理由を聞いた。


「うん。この前、さ、ホテル・アグスタで会ったじゃない?」


 確かにこの前、その場所でオークションが終わった後、事後調査の合間を割いて短い間であるが久しぶりに会い、話をした。自分のこと、ユーノのことなど簡単にだ。
 彼女は頷く。


「それで、その時思ったというか、久しぶりだったからかな? なんか、息をついていないっていうか、頑張りすぎっていうか……うん。ごめん」
「どうしたの?」
「えと、気分を悪くしたらアレなんだけど。なのはが、さ、肩と胸を張りすぎているように見えた」
「……過信してるって、こと?」


 彼は頷いて、その後もう一度「ごめん!」と頭を下げた。


(……ユーノ君は、気づいてたんだ。自分では気づ
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