暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第21話 『涕涙、霖の如し』
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 シグナムは新人たちの援護へ向かえとヴィータを(うなが)し、シャマルはザフィーラにシグナムと合流をと管制を執る。





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「遠隔召喚!」


 まさかとばかりにキャロは顔を険しくする。


「来ます!」


 その張り上げとほぼ同時に、自分たちの前方に見たことのない魔力光を放つ魔方陣が展開され、11機のガジェットが出現した。


(ここからだ)


 ティアナは肩幅よりも少し広めに足を開き、僅かに膝を曲げて重心を低くする。


「あれって、召喚魔方陣?」
「召喚ってこんなこともできるの?」


 キャロの錬鉄召喚とは違い距離をなくす転送魔法にスバルは息をのんだ。


「優れた召喚士は転送魔法の熟練者(エキスパート)でもあるんです」
「何でもいいわ。迎撃、行くわよ!」


 ティアナの言葉に、全員迎撃姿勢をとる。


(本当に何だっていい。今までと同じだ――)


 落ち着かせるように、1つクロスミラージュにカートリッジを込める。


(証明すればいい。自分の能力と勇気を証明して――)


 変わる方法は6年前に体験したはずだと、デバイスを構え前髪の先に見えるガジェットに狙いを定め、


(私はそれで、いつだってやってきた)


 魔方陣を足元に展開して態勢をとり、戦略を張り巡らせた。






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「……見つけた」


 ルーテシアは自分が召喚した虫のうち、数匹をホテルの捜索へ向かわせていた。
 虫は小さく、普通の人には目視できても気にならない程度なので捜索は容易に事が運び、すぐに依頼の品を発見できたと報告を受ける。


「ガリュー、ちょっとお願いしていい?」


 彼女の左腕に装着されているアスクレピオスが肯定を示すように、ぽつと光る。


「邪魔なコはインゼクトたちが引き付けてくれてる。荷物を確保して……うん、気をつけていってらっしゃい」


 その左腕を掲げると、魔力弾とは異質な何か飛び出し、アグスタへと向かっていった。





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(当たらない)


 (たま)が当たらないことは訓練でも実戦でもいくらでもあったが、今日はいやにそれが目につき、ティアナに焦りを生ませる。
 一度深呼吸をして、ガジェットが打ち出した質量兵器のような索敵弾に狙いを定め、打ち抜く。
 彼女はそれに全弾命中させたことで、リズムを取り戻した。


「ティアさん!」


 キャロの声色から自分の死角から狙われていると思い後ろを振り向くと、その通りに背
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