暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第20話 『彷徨、鳳の如し』
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言うと、2人もなのはたちの会話に加わっていった。



(『友がみなわれよりえらく見ゆる日よ』)


 現在、なのはたち隊長陣と新人たちは、オークション開催のホールをもつホテル・アグスタへ向かっている。
 前のモニターではその隊長陣がガジェットドローンの製造者であるジェイル・スカリエッティの簡単な説明、今回の任務の詳細と任務に至った理由を話していた。
 スバルは途中、ぴこぴこと動くザフィーラの耳に気が付き、頭をなでる。


「――ということで、私たちが警備に呼ばれたです」
「このテの大型オークションだと、密輸取引の隠れ(みの)にもなったりするし、色々、油断は禁物だよ」


 モニターはアグスタに待機している副隊長たちを映す。


「現場には昨夜から、シグナム副隊長とヴィータ副隊長他、数名の隊員たちが見張()ってくれてる」
「私たちはアグスタ(たてもの)の中の警備にまわるから、前線は副隊長たちの指示に従ってね」
『はい!』


 全員で元気に返事した後で、キャロは正面に座っているシャマルの足元にある、3つのケースが先ほどから気にかかり手を挙げて質問する。


「あの、シャマル先生。さっきから気になってたんですけど、その箱って……」
「ん? あぁ、コレ? ふふっ、隊長たちのオシゴト着」


 今の制服がまさにお仕事着ではないのだろうかと首を傾げて不思議がるが、どうもシャマルの言い方からクイズを出されているようで、それ以上はヒントを求めないことにした。


「ん〜、コタロウさん、何やってるんで?」


 操縦席のほうでもヴァイスが気にかかり、隣にいる本来このヘリに乗るべきではない人、コタロウに話しかける。
 彼が何故ヘリに乗っているのかというと、出発前にヴァイスが彼からヘリの調整について各所の説明を受け、全員が集まった時点で彼は「それでは」と立ち去ろうとしたところ、シャマルに止められたのだ。


「コタロウさんも一緒についてきてください」
「シャマル? どないしたん?」


 ごとりとケースを見せ――キャロはそこから気になりだした


「見てほしいんです!」
「ケースの中身ですか?」
「い、今じゃないですよ!?」
「はぁ」
『…………』


 隊長たち3人は中身を知っていたため、あえて意識するように言われお互い見合わせて頬をかき、特にコタロウの仕事に余裕があるのを確認してから、彼を乗せることを許可し、現在に至る。
 ヴァイスに訊ねられたコタロウは正面のモニターから隣の彼に顔を向け、


「覚えています」
「覚えています。って、それ、今日のオークション参加メンバーっすよねぇ?」
「はい。声や動きなどのクセもあると覚えやすいのですが、文字
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