暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第18話 『今日という日この時だけは』
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からしか情報がとりだせない。


「おにいちゃん、見て〜」


 その声に気付いて、さっとテレビを消す。
 ティアナは彼の表情には気付くことなく、新聞を片手に自分の指定席である兄ティーダの膝に座り込み、にっこり笑顔で新聞の第一面をみせる。


「これ、パパとママののってるひこーきだよね?」


 そこには離陸前のクロウエアー223型の旅客機が一面を占拠していた。
 ティーダは両腕でぎゅっと妹を優しく抱きしめる。


(いいか、ティーダ。今日という、いや、この時だけでいい。努力しろ。『今日という日この時だけは』いつものように、そう、いつものように(ティア)の質問に笑顔で答えるだけでいいんだ!)

「ねぇねぇ。だいさんじ(カタストロフ)ってなぁに?」


 今、このときから血縁がたった2人になった兄妹の兄ティーダ・ランスターは少し力を込めると、妹ティアナ・ランスターの手から新聞がぱさりと零れ落ち、手前のテーブルに一面が広がった。




 デイリー・ミッドタイムズ
大惨事(だいさんじ)
 今日未明、第xx管理世界を発ったクロウエアー223型がWWN――ワールド・トゥ・ワールド・ナヴィゲーション――が管理するレーダーからの応答が途絶えた。現在は――』




 そして『今日という日この時だけは』、リストとして両親の名前を映し出したこの世界の情報の早さと技術を恨み、この世界の言語を呪った。






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